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今年6月に米国任天堂は海賊版ROMデータ配布サイトに勝訴しましたが、賠償金として最初の月額50ドルさえ支払わないことを理由に、サイトの恒久的な差し止めを求める新たな訴訟を提起しました。

元になった訴訟は、米任天堂がニンテンドー3DSやNintendo Switch用ゲームのROMを配布していたサイトRomUniverseに対して提起していたものです。その運営者であるMatthew Storman氏は敗訴し、211万5000ドル(約2億5000万円)もの賠償支払いを命じられています

これによりRomUniverseはしばらく閉鎖されていますが、訴訟を担当した判事は永久に閉鎖することになる恒久的な差止命令を出さないことを決定しました。しかし任天堂はRomUniversを脅威と考えているため満足しておらず、より踏み込んだ措置を求めていました。

最初の訴訟でStorman氏が無職だと主張したため、約210万ドルもの賠償金は、今後3500年間、毎月50ドルずつ分割して支払われることになりました。しかし、この初回の支払いさえ怠ったとして、任天堂が改めて恒久的な差し止め命令を求める訴訟を提起したしだいです。

任天堂は新たな訴訟で「被告が提案し、同意した金額である月額50ドルというささやかな支払いさえ行われないことは、任天堂が被告の過去または将来の侵害に対して法による適切な救済手段を持たないことを示しており、恒久的な差止命令の必要性を強く求める」と主張しています。

要するにStorman氏は任天堂から、過去の訴訟を無視してRomUniversを運営し続ける恐れがあると怒りを買ったと言えます。

今回の訴訟は3DSやスイッチといった新しめのゲームが対象となっていますが、最近の任天堂はさらに昔のゲームのコレクションやHDリマスター、Nintendo Switch Online上でのレトロゲーム配信などをさかんに行っています。そうした過去の資産を侵害する海賊版ROMサイトに対する摘発や訴訟は、いっそう強まっていくのかもしれません。

Source:Google Docs(PDF)

via:MSPowerUser