卵とバターを使わないパン教室「toiro(トイロ)」を主宰する幸栄さんの暮らしのエッセー。

2人の娘をもち、簡単につくれるおやつや、だれでもまねできるインテリアアイデア、家事を楽しくする方法など、なにげない暮らしを楽しむコツが人気の幸栄さん。

今回は、市販のピザの簡単アレンジについて。スーパーやコンビニで売っている冷凍ピザがお店みたいに変身する“ちょいたし”レシピを教えてもらいました。

市販の冷凍ピザが豪華に!ちょいたしレシピ




市販の冷凍ピザにちょいたしするだけ。「たっぷりチーズとはちみつのピザ」と「生ハムとルッコラのサラダピザ」

忙しい毎日のなか、繰り返し訪れるのが「日々の食べごと」。とくにこの自粛生活が始まってから、外食をする機会が減った方も多いと思います。自然とおうちで食事をつくる機会が増えて、それがだんだんと負担になってきている頃ではないでしょうか。私もそのひとりです。

パンづくりを仕事にしていますが、パン生地をこねるのがいやな日だってあります。そんなくたくたな日に私が繰り出す必殺技、それが「冷凍ピザアレンジ」です!

●1種類の冷凍ピザを使って、2つのごちそうピザにアレンジ




使うのは、スーパーマーケットなどに売られている市販のピザ。今回は、日本ハムの「石窯工房4種のチーズピザ」を2枚使います。


開封すると、中にはシンプルなピザが1枚入っています。このままでもおいしいのですが、これにいくつか食材をプラスして、まったく違う2種類の大満足ピザを焼き上げます。

おいしく仕上げるポイントは「追いチーズ」。耳のあたりにもたっぷりとピザ用チーズをかけてみてください、はみ出るくらいでいいのですよ! そうすることでぜいたくな味わいに仕上がります。


●たっぷりチーズとはちみつのピザ


まずは、たっぷりのチーズとはちみつがたまらなくおいしい、ピザから。






【ちょいたし材料(冷凍ピザ1枚分)】

・ピザ用チーズ 適量

・カマンベールチーズ(ホールタイプ) 1/2

・はちみつ 適量

・黒コショウ 少し

【つくり方】



(1) 冷凍ピザにピザ用チーズを耳の部分までたっぷりとかけ、ホールのカマンベールチーズを8等分したものを並べて。オーブンまたはオーブントースターに入れ、パッケージの裏にある表示どおりの温度と時間で焼き上げます。



(2) 焼き上がったら仕上げに、はちみつと黒コショウを。これもとても大切なポイントなのでお忘れなく。あっという間に「たっぷりチーズとはちみつのピザ」のできあがりです。





●生ハムとルッコラのサラダピザ


2枚目はサラダ風のピザ。こちらもピザ用チーズの“追いチーズ”からスタート。






【ちょいたし材料(冷凍ピザ1枚分)】

・ピザ用チーズ 適量

・生ハム、ルッコラ 各適量

【つくり方】



(1) ピザ用チーズを耳までたっぷりとのせたら、オーブンまたはオーブントースターに入れ、パッケージの裏にある表示どおりの温度と時間で焼きます。焼き上がったら生ハムとルッコラを好きな量だけのせて…。



(2) 焼き上がったら生ハムとルッコラのサラダピザのできあがりです。




仕上げにオリーブオイルやマヨネーズをのせてもおいしそうだな、と食べたあとに気がついたので、ぜひお試しを。


少ない手間で今日のご飯のできあがりです。本当はサラダやスープなどもあればよかったのですが、この日の私にそんな余力はなく(笑)。ピザのみのお昼ご飯に。でも子どもたちは「いいにおーい!」「おいしーい!」と、とっても幸せそう。

●冷凍ピザのアレンジは自由自在!



そのほかのアレンジとしては、子どもたちが大好きなツナとコーンをのせてみたり、おいしいワインがあるときはブルーチーズとはちみつで大人なピザにしてみたり。市販の照り焼きピザに刻みのりをたっぷりかけていただくのもおすすめです。

「食べごと」はこれからもずっと続くことです。疲れているのにちょっと無理してがんばっていると、ごはんをつくることが楽しくなくなってしまうかもしれません。

生きていて「食べる」ということは、健やかで幸せな証だと私は考えています。手を抜いたっていいんです、市販品だっていいんです。こんな今だからこそ、おいしいねってみんなが笑顔で日々を過ごせますように。

【幸栄(ゆきえ)】



1979年広島県生まれ。「はな」と「ひな」2人の娘をもつ。モデルとして活躍したのち、長女の出産を機にパンづくりに出合う。ベッカライダブルハウスにて、製造補助をしながらパンについて学び、2010年から卵とバターを使わないパン教室、toiroを始める。現在はオンラインパン教室『パン教室toiro【パンとひとさら】
』にてレッスン中。 近著に『日々たんたんとパン
』(光文社刊)、『でっかいパン バターも卵も使わない。「3分こね」でかーんたん!
』(主婦と生活社刊)