食楽web

 営業時短要請の中、頑張っている飲食店を応援したい! のもあるけれど、外食をしに堂々と出かけにくい雰囲気のご時世。そんな中、朝食に注目が集まっているという情報をキャッチしました。

 そこで、最近の夕方のニュースなどでも注目されるようになった“朝ラー”。つまり朝ラーメンを食べに、今回向かったのは中野にある『上海麺館』。駅から出て中野ブロードウェイに行く途中にあるラーメン店。あっさり支那そば系醤油ラーメンが老若男女、世代を超えて人気のあるお店です。

朝しか食べられない限定メニュー『サバ節らーめん』600円

店の前には「朝ら~めん」と書かれたのぼりに、写真入りのスタンドが

 早速店に入り、券売機の「サバ節らーめん」(600円)を購入。カウンターに出して、出来上がるのを待ちます。店内はカウンターのみ、ちょっと遅めの時間だったせいか、他にはお客さんは1人。これなら三密にもならずに食べられそう。

 食券機の一番上にあるボタン、おそらくですが通常時間の人気メニューは「特製豚そばplus」(900円)、「特製鶏つけplus」(950円)、「油そば」(750円)の3つ。日中は豚や鶏があっても、朝しか食べられないサバ節。これは楽しみ!

朝にぴったりな澄んだ美味しさ! 五臓六腑にじんわり染み渡る~

「サバ節らーめん」600円。細かく浮いているのは背脂の粒

 すいていたせいもあり、注文してからおそらく3分かからない? あっという間に目の前にやってきた朝ラーの「サバ節らーめん」。澄んだ醤油系スープに、海苔、チャーシュー、ネギ、ナルトで、オーソドックスな印象です。

「朝だからさっぱりを意識していますね」と話すのはラーメンを作ってくれた寺脇さん。透明感のあるスープは豚1:魚2で作り、かえしと香味油で味を整え、最後に背脂で完成。

 そして麺は自家製麺で、細麺ストレート、茹でる前で100g。「大盛り150gは追加料金なしでサービスしますよ」とのこと。実はここ、「大成食品」という製麺会社がやっているお店。なので麺の美味しさには自信あり!

サバ節が効いた黄金色に輝くスープはスッキリした味わい。程よい背脂感がコクを生み出す

 そもそも、朝ラーを始めたきっかけは?「時短要請ですね。昨年の9月15日から始めました。もともとは23:50まで営業していたんですが、その分朝早くに開けることにして。反響は結構あって、中野で他のラーメン店でも朝ラーを始めたところが出てきているみたいですよ」とのこと。ということは、ゆくゆくは中野で朝ラー巡りができるようになるのかも?

 朝ラーで食べられるのは「サバ節らーめん」1種。そして朝しか食べられない時間限定メニュー。「昼間は、やはり若い人に人気の豚骨スープが多く出ますね」。だから、食券機のボタンの大きいところに「特製豚そばplus」があったんですね。

すっきりしたスープに合う細ストレート麺。口に入れるとサバの香りが鼻から抜けていく

 ランチタイム以降、通常の営業時間では、毎月11日にワンコイン(500円)で食べられるサービスデーが。基本は毎月11日ですが、不定期で1日や21日に行うこともあるとのこと。

 今まで23時台の遅い時間まで営業していたのに、朝早くからの営業になって、体が大変じゃないですか? と聞いたところ「いや、もともと鶏スープを作るために朝4時過ぎに来ていたので、早番の時と変わらないよ~」と明るい返事が。

 クリーミーでとろっとろな鶏白湯スープは乳化している為、丁寧に濾す必要があり、時間をかけて作っているそう。なので、サバ、豚はもちろんですが、時間をかけて作っている鶏白湯スープのラーメンもぜひ味わってほしい、とのことです。

「コロナ対策もしっかりしています。朝から食べにきてくださいね」(スタッフの寺脇浩美さん)

 醤油ダレ、ほのかに甘みを感じるサバのスープに、スープをしっかり絡めて吸い上げる細ストレート麺。ほんのり感じる背脂のコクなど、まさに朝向き、ホッとする美味しさの朝ラー「サバ節らーめん」。近くに住んでいたら毎日食べにきたくなる、飽きのこない美味しさでした。次回、中野で朝イチの仕事や用事があったらまた食べに来ます!

(取材・文◎石澤理香子)

●SHOP INFO

店名:上海麺館

住:東京都中野区中野5-63-4
TEL:03-6379-9640
営:7:00~10:00(朝ラーメン)、11:00~20:00(L.O.19:50)
※緊急事態宣言解除後は7:00~10:00、11:00~23:00予定
休:なし