ビルバオ戦で先発フル出場を果たした久保。過密スケジュールでも「外せない存在」になっているのは間違いない。(C) Getty Images

写真拡大

 現地時間6月27日に開催されたラ・リーガ第32節で、久保建英が所属する18位のマジョルカは、10位のアスレティック・ビルバオと敵地で対戦し、1-3で敗れた。

 開始16分に、ラーゴ・ジュニオルが不用意に与えたPKをラウール・ガルシアに決められて先制を許すと、その8分後にもCKからのサインプレーで逸材オイハン・サンセットに強烈なシュートを叩き込まれ、追加点を奪われる。

 70分に、途中出場の久保のパスを受けたアレクサンダル・トライコフスキが獲得したPKを主砲アンテ・ブディミルが決めて、1点を返したものの、試合終了間際にもカウンターから失点し、万事休した。これで再開後の5試合で1分け4敗と、泥沼に陥っている。

 15日間で5試合目となる過密日程のなか、3-5-2のセカンドトップで8試合連続のスタメンを飾った久保は、後半にアタッカーが次々に投入されると、中盤にポジションを落し、フル出場を果たした。
 
 チーム全体が攻守に精彩を欠くなか、日本代表MFの評価は悪くなかったようだ。マジョルカの地元紙『Diario de Mallorca』は、「アスレティック戦でクボが再び牽引車になった」として、こう綴っている。

「クボは昨日もマジョルカで最高の選手のひとりだった。最後の数メートルで成功できなかったが、対峙したDFと勝負するのを可能な限りやめなかった。若いにもかかわらず、この日本人選手がピッチで牽引役と認められるようになってから、何度もあったシーンだ」

 そして、「ドリブルと敵の穴を突くパスで、絶えず危険を生み出そうとしたが、昨日のチームの残りのメンバーのレベルが低かった」として、こう続けている。

「前半は、(2トップを組んだ)クチョ(・エルナンデス)の後方の“フック”として振る舞ったが、ボールを受けるには位置が低すぎた。後半は、システムの変更により、彼は攻撃においてはるかに自由になり、彼のパスがトライコフスキのPKをもたらした」

『Diario de Mallorca』紙の見立てでは、孤軍奮闘の印象だった久保。次節、6月30日に開催されるセルタとの残留争い直接対決で、崖っぷちのチームを救う活躍ができるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】久保建英が孤軍奮闘!ビルバオ戦のハイライトはこちら