吉村洋文知事と小池百合子知事は何票差?「好きな/嫌いな知事」緊急アンケート
週刊女性は、好きな知事&嫌いな知事について5月第2週にネットアンケートを実施。30歳から、なんと90歳(!)まで、1800人もの女性に回答をしてもらった。最初で最後かもしれない、このランキングの結果やいかに?
【写真】市長選にて笑顔で子どもをあやす吉村知事、鈴木知事と夫人のツーショット
好きな知事
1位 吉村洋文知事(大阪)/897票
好きな知事、堂々の第1位は大阪の吉村洋文知事(44)。なんと897票を獲得し、ほぼ半数の人が名前を挙げた形。超ぶっちぎりの1人勝ちとなった。
「府民のため身を粉にして働き、やっていることに透明性があって信頼がおける」(65歳・兵庫・主婦)、「判断力と実行力。わかりやすい説明力」(70歳・神奈川・自営)、「コロナ終息を数字で示した」(59歳・神奈川・主婦)、「言動がカッコよすぎる。総理になってほしい」(宮城・32歳・医療関係)、「イケメン」(山口・30歳・主婦)、「このような知事なら大阪に引っ越したい」(京都・44歳・無職)、「今一番、国民を引っ張ってくれるリーダーだと感じるから」(兵庫・57歳・主婦)
決断力、行動力、一生懸命さ、リーダーシップ……知事としての働きを多くの女性が評価。イケメン、カッコいいなどの意見も多かった。コラムニストの辛酸なめ子さんは、このように見る。
「やっぱりメディアによく出ていて、感染者数が多く、対策に追われている知事が上位に来ましたね。
吉村知事は“大阪モデル”を提案され、それがうまくいっている。頼りがいがあるイメージなんでしょう。あと、会見前にマスクをパッと取る仕草は、自分がイケメンだと知っているかのよう。成果が出ているからこそ、その仕草も様になっていて素敵に見えます」
2位 小池百合子知事(東京)/379票
2位には東京の小池百合子知事(66)。1位の吉村知事には、ダブルスコア以上をつけられてしまった。
「ハッキリとした発言力、わかりやすい説明、親しみやすいのにオーラが高級」(広島・30歳・会社員)、「女性の都知事として、とても魅力的だから」(東京・31歳・主婦)、「国会議員よりもよっぽど肝が据わっていて頼りになる」(埼玉・38歳・会社員)、「保身よりも、都民のためを考えている」(63歳・神奈川・パート)
この結果に辛酸さんは“女性の時代”を感じるという。
「落ち着いたしゃべり方に安心感を覚えます。ニュージーランド、デンマークなど女性がトップの国は柔軟な対応で感染者を抑えられていると報じられていますが、2位になった小池知事もそのひとりですね」
3位 鈴木直道知事(北海道)/319票
3位には、最年少知事である北海道の鈴木直道知事(39)が若々しく登場。
「“責任は私が取ります”と発言されたことに感銘を受けました。最近こんな言葉を使った政治家がいたでしょうか?」(62歳・北海道・主婦)、「コロナ対策で一番早く緊急事態宣言を出した勇気」(47歳・福岡・自営)、「道民を守るための決断が早く、柔軟性もあり、誠実な人柄を感じられるから」(48歳・大阪・無職)、「苦労して大きくなったから、庶民の気持ちがわかる」(71歳・長野・自営業)
東京都庁職員として働きながら大学を卒業した苦労人は、夕張市長をへて現職に。
「鈴木知事は、初期に北海道でどんどん感染者が減っていっていったとき、海外でも“カッコいい”と評判になってました。鈴木知事はマスクをしていても、イケメン度が際立っていますよね。妙齢の女性の知人は、“あのマスクをはぎ取りたい”と興奮した面持ちで語っていました」(辛酸さん)
4位 中村時広知事(愛媛)/38票
4位は愛媛の中村時広知事(60)がランクイン。ここから票数は2桁に激減し、獲得票は38票。うち33票が愛媛県民によるものだった。
「目立ちはしないが県民を思ってくれていると感じる」(37歳・愛媛・主婦)、「忖度しない」(73歳・愛媛・主婦)、「はっきりと政府に意見を言うから」(62歳・神奈川・主婦)、「加計学園問題で気持ちのいい発言をした」(64歳・大阪・主婦)
松山市長をへて、現職。父親(故・中村時雄さん)も松山市長を務めていた。
「地元に認められている知事なんですね。ゆえに、県民が吉村知事や鈴木知事に目移りしないんですね」(辛酸さん)
5位 平井伸治知事(鳥取)/35票
5位には鳥取の平井伸治知事(58)が。やや地味な印象のある鳥取県が、ここではキラリとトップ5入り。
「ユーモアがあり、仕事が早く、県民に親しまれる存在」(42歳・鳥取・無職)、「自虐を交えながら、話がわかりやすいから」(48歳・大阪・主婦)、「ダジャレで鳥取県をアピールしたり、新しいことを思いついたり、アイデアが良い」(42歳・岡山・パート)、「コロナ対策の病床確保が優秀」(41歳・広島・会社員)、「医療体制を事前準備してコロナの感染拡大を抑えた。人柄が良さそう」(55歳・兵庫・主婦)
メディアにもたびたび登場し、“スタバはないけど砂場はある”“カニはいるけど金はない”など、お茶目なダジャレを炸裂させている。
「自虐っぽいダジャレには癒されます(笑)。クラシックな7:3分けだけど、笑顔はかわいらしく、すごくいい人そう。知事っていうと官僚出身で堅そうな人が多いイメージですが、こういう方が自分の住む地域の知事だといいなって思わされますよね」(辛酸さん)
6位には、宮城の村井嘉浩知事(59)がお目見えした。陸上自衛隊を退官後、松下政経塾に入塾し、政治家に。獲得票の約7割を宮城県民が投じた。
「東日本大震災の時もコロナウイルスの緊急事態でも、一生懸命に県民のために行動してくれているから」(52歳・宮城・主婦)、「判断が的確」(59歳・宮城・パート)「県民ファースト」(57歳・福岡・自営)
7位は、神奈川の黒岩祐治知事(65)。大学卒業後フジテレビに入社し、報道番組のキャスターなどを務めた。意外なことに、ほぼ半数が県外からの票だった。
「神奈川全体のことを考えてやってもらっていると感じるので」(46歳・神奈川・主婦)、「能力とリーダーシップ」(59歳・北海道・主婦)、「なんとなく」(62歳・長野・無職)、「頑張りが的外れの場合もあるけど、頑張って欲しいと思っている」(36歳・神奈川・医療関係)
8位にランクインしたのは、小川洋知事(71)。特許庁長官から、福岡県知事に。26票中、20票が福岡県民によるもの。
「穏やかで堅実な印象があるから」(34歳・福岡・公務員)、「地元なので頼りにしたい」(44歳・福岡・パート)、「皆の事ことをよく考えてる。行動が速い」(51歳・福岡・パート)
9位は沖縄の玉城デニー知事(60)。米軍基地に駐留する米兵の父と日本人の母の間に生まれ、沖縄のラジオ番組でパーソナリティなどをしていたが、政治家に転身。
「“沖縄に来ないでください”という発言に衝撃をうけた。責任感が強い」(54歳・東京・会社員)、「国を相手にちゃんと沖縄の主張を述べること」(58歳・大阪・主婦)、「自らハーフの立場として基地問題を今後どうするか楽しみ」(36歳・沖縄・パート)、「沖縄県民にとって、大事な人」(34歳・沖縄・主婦)
10位に滑り込んだのは、広島の湯崎英彦知事(54)。23票中20票を広島県民が投じており、地元から熱い支持。都道府県知事としては、初めて育児休暇を取得したイクメンの一面も。
「自分の県の知事だから」(56歳・広島・会社員)、「広島県民として感謝している」(54歳・広島・会社員)、「話がわかりやすい、物腰は柔らかいのに意見はしっかり。実行力がある」(30歳・広島・会社員)、「少し先走ったけど、後は良いと思う」(59歳・広島・パート)
下手な国会議員より……
辛酸さんは、好きな知事のランキング結果をこう分析。
「上位にくる方は、いい年の取り方をしている顔をしていますね。笑顔に人徳がにじみ出ているというか。目がやさしそうで、顔が変にゆがんでないというか。
そして、このコロナ禍でわかったことは下手な国会議員より、それぞれの知事のほうが頼りになるんじゃないか、ということ。実行力のある知事のもとに住んでいる人は安心ですよね。なんだか、知事に希望を見出せた気がします。
あと、小池知事は布マスクがかわいいと評判ですが、玉城デニー知事の“かりゆしマスク”もオシャレ。あれは奥様のお手製らしいですね。村井知事も、宮城県のゆるキャラ『むすび丸』のマスクをしてましたよね。布マスクをうまく使うと、好感度も上がるのかなという気がします」
最後に、回答者1800人のうち1人として名前を挙げることのなかった、票も存在感も“ゼロ”の知事は? 富山の石井隆一知事(74)、滋賀の三日月大造知事(48)、奈良の荒井正吾知事(75)、島根の丸山達也知事(50)の4人。せめて地元民に1票くらいは投じてもらえるように、もっと頑張る必要がありそう。まずは、素敵な布マスクをしてみてはいかが?
嫌いな知事
不名誉な嫌いな知事の第1位に輝いてしまったのは、千葉の森田健作知事(70)。北海道から沖縄まで、くまなくNOを突き付けられた。
「働かない」(40歳・千葉・会社員)、「言い訳がましい」(30歳・山口・パート)「台風19号のときに、自分の別荘や理髪店に行ってた。信頼できない」(51歳・富山・自営業)、「台風のときも、コロナ対策も後手後手で、国に従ってるだけで頼りない」(34歳・千葉・主婦)、「優柔不断、逃げ腰、何も出来ない感じがする」(68歳・北海道・主婦)、「東京都の隣なのにパチンコ屋の休業をあまり強く言わなかった」(44歳・秋田・医療関係)、「タレント意識が抜けてないから」(茨城・63歳・自営)
ダメ出しのオンパレードに辛酸さんは、
「昨年、千葉県を直撃した台風15号、19号のときの行動をみんな忘れてませんね。知名度がやたら高いゆえに、嫌われやすいっていうのはあるかもしれないですね。無名の知事だったら、ここまで全国で嫌われなかったのかもしれないですよね」
2位 大村秀章知事(愛知)/197票
2位には愛知の大村秀章知事(60)。コロナ対策だけでなく、『あいちトリエンナーレ』について挙げる人も多かった。
「県民の声を聞かないから」(46歳・愛知・主婦)、「日本を馬鹿にした展示会を支持したり、コロナ対策で失敗しているイメージがある」(35歳・北海道・無職)、「コロナで大変な時期に、名古屋市とあいちトリエンナーレをめぐる訴訟などもってのほかだと思う」(61歳・東京・主婦)、「情報漏洩等、失態ばかり犯しているため」(35歳・北海道・主婦)、「一般常識とかけ離れた考えをする方」(78歳・茨城・無職)、「テドロスと似ていて顔も不快」(40歳・愛媛・パート)
愛知県民はもとより、県外の人からも辛辣な声が多かった。辛酸さんは、
「大村知事は『あいちトリエンナーレ』の負担金について名古屋市を提訴したり
、愛知県のサイトが感染者名を誤って掲載した件もありました。フェイスシールドの装着を2日で断念したり。負のスパイラルに入ってしまっているかもしれませんね」
銅メダルの3位に入ってしまったのは、東京の小池百合子知事(67)。
「目立ちたがり」(55歳・愛知・パート)、「オリンピックを進めようとしてた」(44歳・北海道・主婦)、「中途半端な英語を使う」(45歳・山形・主婦)、「コロナ対策で横文字をたくさん使うとよりパニックになる」(36歳・栃木・パート)
“好きな知事”では2位だったが、敵も味方も多いことが判明!?
「小池知事は穏やかな話し方をされますが、上から目線っぽいというか、ちょっと冷たい感じがするときも。でも、女性としては応援したいですよね」(辛酸さん)
4位 井戸敏三知事(兵庫)/104票
4位には、兵庫の井戸敏三知事(74)が登場。全国津々浦々から票が入ったが、特に近畿圏からやり玉にあがった。
「上から目線の話し方」(54歳・兵庫・主婦)、「地元だがコロナの対応が遅れた」(兵庫・49歳・パート)、「大阪との連携が必要なときの対応が悪かった」(48歳・神奈川・無職)、「“大阪は大げさだ”とバカにしていたが、結局同じことをしている」(54歳・滋賀・会社員)、「大阪府への対抗心がみっともない」(55歳・岡山・パート)、「老害のような発言ばかりであきれる」(49歳・大阪・自営)、「中国にマスクを送ったり、時代にもついていけてない」(45歳・兵庫・主婦)
辛酸さんはこう話す。
「井戸知事は“大阪モデルは、兵庫ではすでにクリアしており使い物にならない”なんて発言してますよね。自分のほうが上だ、みたいな。(吉村洋文大阪府知事に対する)完全にマウンティングですよね」
5位 吉村洋文知事(大阪)/52票
5位には、“好きな知事”ではダントツ1位だった大阪の吉村洋文知事(44)が。ただ、ここからは獲得票は2桁に激減。52票のうち大阪府民によるものは2票で、他県からの意見ばかりだった。
「テレビに出すぎ」(54歳・宮城・パート)、「大阪の病院や保健所などが縮小されたのは維新のせいなのに」(55歳・兵庫・パート)、「政府に盾突いてるようにしか見えないから」(48歳・新潟・会社員)、「常に誰かしらと対立しているイメージ」(30歳・愛知・会社員)
6位 谷本正憲知事(石川)/46票
6位には、石川の谷本正憲知事(75)がランクイン。'94年に石川県知事に初当選し、現職知事の中では最多の7選を果たしている。
「コロナ対策ができていない。全く知識も持っていない。県民のために何かしようと思っていない」(58歳・石川・自営)、「コロナで大変なときに“都会の無症状な人は観光に来て欲しい”などと勉強不足丸出しの発言」(61歳・千葉・主婦)、「観光客欲しさにコロナを舐めていたから」(35歳・宮城・無職)、「危機管理能力ゼロ」(35歳・三重・主婦)、「老害すぎる」(32歳・広島・主婦)、「いつまでも居座っている」(38歳・石川・会社員)
失言で嫌われ順位が大幅にアップ。辛酸さんは、
「“観光に来て”と言われたら行きたくなっちゃいますよね。金沢は観光都市ですし、温泉もありますし。石川県は、けっこう感染者数が多いと思うんですが、あの発言と関係がなければいいんですが」
7位にお目見えしたのは、埼玉の大野元裕知事(56)。29票のうち、14票は埼玉県民による票だった。
「埼玉県民として頼りないと思う。行動が遅いし、安心できない」(53歳・埼玉・主婦)、「首都圏知事の中で呆れるほど発信力がない」(67歳・埼玉・主婦)、「K-1大会の阻止ができなかった」(36歳・栃木・主婦)、「口だけで結果が出ていない。病床確保の件で、すごくそう思った」(46歳・秋田・主婦)、「在宅で死者が出たときに言い訳がましかったから」(39歳・東京・会社員)
また“遅い”という意見も多かった。埼玉出身の辛酸さんは、
「すかさず東京に合わせた対応をするのは、埼玉らしいなと思いますね。そして、軽症だと診断され、自宅待機中だった人が相次いで亡くなりましたよね。“埼玉、大丈夫か?”と多くの人が思ったはずです」
言い方って大事
8位にランクインしたのは、神奈川の黒岩祐治知事(65)。
「東京の言いなり」(46歳・神奈川・パート)、「自分が目立つことしか考えていない。他県の真似なのに“神奈川モデル”などと言い張って手柄を取ろうとする」(43歳・神奈川・主婦)、「やることが何でも遅いくせに、国や東京都などの揚げ足ばかりとっている」(47歳・神奈川・主婦)、「口だけで何もしない」(38歳・神奈川・主婦)、「弱者の味方みたいなふりして、理屈っぽくて偉そう」(60歳・埼玉・主婦)
辛酸さんは、黒岩知事の“ゴールデンウィークはガマンのウィーク”発言について、
「県民を落ち込ませるようなフレーズですよね。あと神奈川では、大音量で災害情報などを知らせる“緊急速報メール”で外出自粛を呼びかけましたよね。驚いた人も多かったと思います。いっぽうで住民の友人からは“そのくらいしてもらったほうが安心”という意見もありましたが……」
9位は、広島の湯崎英彦知事(54)が。27票中、15票で“10万円失言”について触れられていた。
「給付金10万円を県職員に強制的に拠出させるとの発言から、独裁的な知事の印象」(76歳・三重・無職)、「人の10万円を勝手に使うなんて」(57歳・広島・パート)、「浅はかな考えからのパワハラ、カツアゲが最悪」(45歳・徳島・主婦)、「対応が悪い」(32歳・広島・主婦)
岡山の伊原木隆太知事(53)がトップ10に滑り込み。
「高速道路のインター閉鎖があったから」(67歳・兵庫・無職)、「言葉の使い方が下手」(50歳・北海道・会社員)、「言葉がきつすぎた」(38歳・広島・会社員)、「心がない」(46歳・岡山・会社員)、「現状も方針も発信してくれない。思いつきで発言しては謝り、人々のことを本当に考えているように思えない」(岡山・53歳・自営)
言葉のきつさを指摘する人が多かった。
「“岡山に来たことを後悔すればいい”と発言したのは、伊原木知事ですよね。やはり、言い方がちょっと……」(辛酸さん)
嫌いな知事のこの結果について辛酸さんは、
「失言した知事も多く、迂闊な失言はずっと忘れてもらえませんね。そして、やっぱり偉そうな知事は嫌われるんですね。上から目線や威圧感。頼りなさ。なんとなく人相に違和感があるというか(笑)」
“嫌いな知事ランキング”とはいえ、1票も投じられなかったのは、山形の吉村美栄子知事(69)、福島の内堀雅雄知事(56)、福井の杉本達治知事(57)、三重の鈴木英敬知事(45)。
「好きの反対は、嫌いではなく無関心。この4人が県民にまったく関心を持たれていない、ということでなければいいのですが……」(辛酸さん)
【プロフィール】
辛酸なめ子……コラムニスト、漫画家。アイドルから皇室まで、鋭い観察眼に定評が。近著に『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後』(PHP研究所)
写真/週刊女性写真班