「なぜタバコを吸い始めたの?」喫煙経験者にアンケート そこに「後悔」はあるのか
日本たばこ産業(JT)が2018年7月に公表した「全国たばこ喫煙者率調査」によると、全国には男性1406万人、女性474万人(合計1880万人)の喫煙者がいると推計される(調査当時)。
「そういえば...」記者はふと思った。禁煙するための情報や、禁煙に成功した人を対象にした調査結果は見られるが、喫煙者が「なぜタバコを吸おうと思ったか」に焦点を当てたデータは、あまり見たことがない。
交際相手、先輩、親と周囲の影響も
J-CASTトレンドは2020年1月22日、喫煙経験があるユーザーを対象に公式ツイッターでアンケートを実施した。「喫煙」にまつわる次の3問に対し、翌1月23日までに40件の回答が集まった。
1.たばこを吸い始めたきっかけ(下記から選択)
「自発的に」「人から勧められて」「その他」
2.元々吸ってみたかったか
3.吸い始めたことを後悔しているか
1は「自発的に(27人)」、「人から勧められて(3人)」、「その他(4人)」となった(残り6人はコメントのみの回答)。「その他」を選んだ回答者からは「その当時、付き合ってた人が吸ってて興味が出たから」、「大学時代の先輩からの影響で」など、周囲の喫煙者から影響を受けて吸い始めた経緯が明かされている。また「コンビニでアルバイトをしていて商品のタバコを踏んでしまって弁償してから」と、思いがけずタバコが手に入ったはずみで吸い始めた人もいる。
元々吸ってみたかったかどうか、自由記述で答えを募った。「吸いたかった」という声をはじめ、「興味・好奇心があった」、「あこがれがあった」、「格好つけたかった」など、喫煙に積極的だった人が23人。「親が美味そうに吸ってるのを見て興味あった」、「父親が喫煙者だったので自分もタバコは吸うものという考えがありました」など、喫煙者だった親の影響を理由に挙げる人のほか、
「90年代初期、ファッション、音楽、映画、文学どこみてもタバコが欠かせないアイテムで、味を知らないと理解できない描写ばかりだった」
との回答も。さまざまな作品をより深く理解するために喫煙し始めた人、好きな漫画やゲームに登場する喫煙者のキャラクターに憧れた人もいるようだ。
喫煙に「抵抗がなかった」、「そこまで思ってなかった」、など、ニュートラルな考えだったのは6人。「嫌いだった」、「喫いたくはなかった」、「夫に禁煙を勧めていたので自分も吸うとは思ってなかった」など、喫煙に消極的・興味がなかった人は9人となった。
「情報交換や交流のきっかけに」「身体にも懐にも悪い」
最後に、「吸い始めたことを後悔しているか」。回答内容を基に分類すると「していない(26人)」、「している(12人)」、「半々(1人)」という結果だ。「していない」派と「している」派の声を一部紹介する。
・後悔していない
「イライラしてる時に若干落ち着いて考えられるから」
「仕事関係で喫煙所コミュニティーによって情報交換や他部署交流をする機会ができることはあった」
「徹夜明けの一服とか友人たちと話しながらの一服はとても美味しいものでした」
・後悔している
「人生経験として一度だけ吸ってみようと思い、勧められるがままに吸ってしまったが、付き合いで吸う機会が増える中で煙草の美味しさに気づいてしまい、次第に吸わないと落ちつかなくなり、辞められなくなった。(禁煙挑戦中」
「やっぱ百害あって一利なしなのかなぁと思った。肺よごめんよと思う」
「身体にも懐にも悪いし後悔しかないけどやめられない」
後悔している人たちのほとんどが、健康面への影響を挙げている。また「人から勧められて」吸い始めた3人が全員「後悔している」と答えていることが興味深い。
後悔していない人たちも思うところはあるようだ。「以来約25年後悔はしてないが吸ってなかったらお金が貯まったかな?と思うと少し勿体ない」、「後悔はしてない。やめるつもりも無い。だけど値上がりに関しては泣きたい(苦笑)」と、費やしたタバコ代を惜しんだり、「後悔はしてないが、家族が健康が〜とか、クサイとかうるさいのが嫌」と周りからの批判を煙たがったりする意見があった。