イタリア・トスカーナでアグリツーリズモ(農業観光)の宿泊施設に泊まってみよう!
イタリア中部のトスカーナ州(州都はフィレンツェ)には、家族で農業を営みながら観光客の受け入れをする「アグリツーリズモ(農業観光)」と呼ばれる宿泊施設が多く存在します。
フィレンツェの中心部にあるおしゃれなホテルに泊まるのも良いですが、もしトスカーナの田舎を旅するなら、アグリツーリズモに宿泊してみるとまた違った体験ができることでしょう。
今回はトスカーナ州ピサ県サンミニアート(ピサの斜塔から車で東に1時間ほどの田舎町)にある「アグリツーリズモ・ビタルバ(Agriturismo Vitalba)」に泊まってきたので、その様子をお届けします。
アグリツーリズモ・ビタルバ(Agriturismo Vitalba)は、家族でワイン用のぶどう作りなどの農業を行う傍ら、観光客を受け入れている宿泊施設です。写真はオーナーご夫婦。イタリア語のほか、英語も通じます。
今回泊まったお部屋は、この建物の中にあります(一棟貸しではありません)。
今回は4名まで泊まれる「デュプレックス 2ベッドルーム アパートメント」を利用。側面にあるドアの鍵を開けて、室内に入ります。
1階はキッチンとリビングルームです。ダイニングテーブル、食器棚、冷蔵庫、ソファ、テレビが備わっています。
電気ケトルやお鍋、包丁、お皿やカップ、調味料などもあるので、食材を買ってくれば簡単な自炊ができるでしょう。
リビング横の階段を上がった2階にはベッドルームが2つとバスルームがあります。上写真はキングサイズベッド1台が置かれた部屋です。
鏡台を兼ねたチェスト、ベッドのサイドボード、小さなソファのあるシンプルなベッドルーム。
向かい側にはシングルベッド2台が置かれたベッドルームがあります。こちらもシンプル作り。
窓の向こうにはぶどう畑が見えました。
バスルームには洗面台、トイレ、アクリルパネルで仕切られたシャワーブース。バスタブはありません。ヨーロッパの建物によくある、細かいハシゴのような形の温熱器具があるので、下着や靴下を手洗いしたら、ここにかけておけば翌朝には乾くでしょう。
アメニティは最低限しかありませんが、トスカーナで収穫された原料を元に作られたオーガニックのシャンプーとボディーソープがあり、これがとても良い香りでした。
このボディケア&ヘアケアアイテムは販売もされているので、気に入ったらおみやげに買って帰ることもできます。
田舎のとても静かな環境で、周りには遊ぶようなところはありませんが、朝早くに目が覚めたら、敷地内の散歩を楽しむのも気持ちが良いもの。
敷地内には犬、ロバ、鶏、猫などの動物がいます。
つぶらな瞳の二頭のロバ。
看板猫。アグリツーリズモは動物とふれあうのが好きな人にもおすすめです。
この施設は基本的に素泊まりですが、1日1人8ユーロで朝食を付けることもできます。
クロワッサン、トースト、シリアル、クッキー、りんご、バナナ、ヨーグルト、チーズ、生ハム、ジュース、コーヒーといったシンプルな内容ですが、オーナー夫妻とおしゃべりをしながら朝食をいただくのも楽しいでしょう。
一般的なホテルに比べ、オーナーと旅行者の距離が近いのも、アグリツーリズモの魅力です。
筆者が宿泊したときには、一週間ここに滞在しているという子連れのファミリーがいました。ゆっくりと散策したり、動物とふれあったり、時には日帰りでフィレンツェまで足を伸ばしたり・・・。そんなゆったりした旅をしたいなら、アグリツーリズモが向きそうです。
今回は冬だったので利用できませんでしたが、夏場は敷地内のプールで水遊びもできるとのこと。
そのほか、自転車ツアー、ウォーキングツアー、料理教室、乗馬、釣りなどのアクティビティも有料で対応可能だそうなので、興味のある人は問い合わせてみると良いでしょう。
また、ワイナリーツアー&ワインテイスティングを体験できる農園「アグリソーレ」も近いです。
今回紹介したアグリツーリズモ・ビタルバ以外にもトスカーナにはたくさんのアグリツーリズモがあります。宿泊料も手頃なので、トスカーナの田舎を旅することがあれば泊まってみてはいかがでしょうか。
Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア
名称 Agriturismo Vitalba
住所 Via San Lorenzo 7, 56020 Montopoli in Val dʼArno, Italy