森保監督の人柄が滲む一幕 前日会見冒頭で台風被災に言及「心の傷が少しでも早く…」
タジキスタン戦に向けたコメントの前に自ら台風19号を被災した人々にお悔やみの言葉
日本代表の森保一監督が14日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選タジキスタン戦(15日/リパブリカン・セントラル・スタジアム)に向けて、首都ドゥシャンベ内のホテルで前日会見に臨んだ。
冒頭、現地の司会からタジキスタン戦についてコメントを求められた指揮官は、「明日の試合のことについて話す前に…」と切り出し、日本を襲った台風19号に言及。「被災された方々の暮らしや心の傷が少しでも早く元通りになることを願っています」と“エール”となる戦いを誓った。
森保ジャパンは10日にホームで行われたW杯予選モンゴル戦で6-0と快勝し、翌日にタジキスタンへ出発。12日の夕方から現地でトレーニングを行い、15日のタジキスタン戦に向けて調整を進めている。
その間、日本では12日に過去最大級とも言われる台風19号が上陸し、大きな被害を受けた。14日の前日会見に登壇した森保監督は、タジキスタン戦へのコメントを求められると開口一番、日本の状況について触れた。
「明日の試合のことについて話す前に、まず日本で起きていることに対して申し上げたいと思います。日本では台風19号という自然災害で大きな被害が起きています。まず犠牲になられた方々にお悔やみを申し上げたいと思います」
森保ジャパンは、新体制初陣の予定だった2018年9月のチリ戦が北海道胆振東部地震の影響で中止になった経緯がある。直後の国際親善試合コスタリカ戦(3-0)の前日会見で、森保監督は冒頭で北海道胆振東部地震と近畿地方を襲った台風21号で被害を受けた人々にメッセージを送っていた。
森保監督の人柄が滲む一幕となったが、今回のタジキスタン戦が少しでも日本の人々の力になるように、とプレーでエールを送ることを誓った。
「被災された方に対して、少しでも被災された方々の暮らしや心の傷が少しでも早く元通りになることを願っています。復興に携わっている方々、頑張っている方々にエールを送るような戦いをしたいと思っています」
敵地タジキスタンでしっかりと勝ち点3をつかみ、台風で傷ついた日本を勇気づけたいところだ。(Football ZONE web編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)