AFX通信によると、米自動車2位フォード・モーターの元子会社で、米自動車部品2位のビステオンは10日、第4四半期決算を発表した。それによると、北米23工場の売却益などで18億ドルを計上したことから、最終損益は13億4000万ドル（1株当たり10.25ドル）の黒字に転換した。市場予想は1株当たり69セントの赤字。前年同期は1億3800万ドル（1株当たり1.10ドル）の赤字だった。

　　売上高は、最大顧客フォードの減産による需要減と、販売価格の引き下げにより、前年同期比36.5％減の28億7000万ドルとなり、市場予想と一致した。同社のマイク・ジョンストン会長兼CEO（最高経営責任者）は、今後3年間の手持ちの受注高が15億ドルに達しているとし、アジアや欧米市場でのOEM事業（他社商標による製品の生産）の拡大が、北米市場での販売不振を一部相殺していると述べた。

　　2005年の最終損益は2億7000万ドルの損失となり、5年連続で赤字となった。

　　2006年の業績については、金融収支や税金、他の一時的な損益を除いた実質ベースの最終利益は、4500万―7500万ドルとなる見通しを示した。売上高は、市場予想の116億6000万ドルを下回る112億ドルとなり、うち58％はフォード以外の顧客によるものとしている。また、同年のフリー・キャッシュ・フローは5000万ドルになる見通し。

　　同社の株価はニューヨーク市場で10日、前日比2.27％安の4.73ドルで引けた。【了】

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