八村塁【写真:荒川祐史】

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アテネ五輪金メダルの世界ランク5位・アルゼンチンと強化試合

 バスケットボール世界ランク48位の男子日本代表は22日、W杯(中国)に向けた同5位・アルゼンチンとの強化試合(午後7時試合開始・さいたまスーパーアリーナ)を行い、米プロバスケットボール(NBA)のウィザーズ・八村塁は先発出場。前半を終えて13得点、4リバウンドとし、日本は53-56で折り返した。

 八村が日本代表として戦った7か国では過去最強の相手。実力を見せつけたのは、第1クォーター(Q)開始11秒だった。ゴール下でボールを受けてすぐさま得点。強豪相手に先制すると、お次は豪快なダンクをお見舞いした。背番号8はゴール下で絶叫。わずか55秒で別格の存在感を発揮すると、ファンで埋め尽くされたスタンドが大きく揺れた。

 第2Q、八村はベンチスタート。日本は素早いボール回しに翻弄されるなど苦戦し、3ポイントなど高精度のシュートで差を広げられた。33-46の残り5分19秒で再び八村がコートに。残り4分22秒には、自らスティールし、そのまま豪快にリングへと叩き込んだ。

 さいたまスーパーアリーナは来年の東京五輪会場。21日時点で1万5000枚以上のチケットが売れ、会場は大盛り上がりを見せている。5000人程度が通例の日本代表戦では、過去最大規模となった一戦。日本が得点するたびに悲鳴交じりの歓声が上がり、会場は熱狂の渦に包まれた。

 NBA選手を多く輩出してきたアルゼンチンは、世界ランク5位の強豪。2004年アテネ五輪では金メダルを獲得し、12年ロンドン五輪では現在日本を率いるフリオ・ラマス監督が4位に導いた。この日も元NBAのルイス・スコラが出場している。

 12日のニュージーランド戦では、11か月ぶりの国内凱旋試合となった八村が両軍最多の35得点を挙げるなど大暴れ。チームは99-89で勝利を飾った。しかし、連勝を狙った14日は3ポイントシュートだけで39点を奪われるなど、87-104の大量失点で敗れた。チームは24日にドイツ、25日にチュニジア(ともにさいたまスーパーアリーナ)と強化試合を予定。W杯1次リーグでは9月1日にトルコ、3日にチェコ、5日に米国と対戦する。(THE ANSWER編集部)