遺体発見を受け…ナントのハリル監督「サラはこのクラブに永遠に刻まれる」

写真拡大

 ポートランド港へ運ばれた遺体が行方不明になっていたアルゼンチン人FWエミリアーノ・サラであることがイギリス南西部のドーセット警察によって確認されたことを受け、ナントを率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督が現在の心境を明かした。

 サラは1月21日にナントからカーディフ・シティへの移籍が決定し、ナント・アトランティック空港からカーディフへと向かっていた。しかし、同選手とパイロットのデイヴィッド・アイボットソン氏が搭乗していた小型飛行機は、チャンネル諸島付近の海域でレーダーから姿を消していた。1月25日に警察による捜索は中断されたが、民間による寄付や様々なサッカー選手からの支援によって操作は再開。サラが搭乗していた飛行機の残骸とみられる水中の映像から1名の遺体が発見されており、7日にその遺体がサラであると確認されていた。

 ナントでサラを指導していたハリルホジッチ監督は、遺体の発見を受けて以下のようにコメント。悲痛な胸の内を語った。

「我々はずっとサラの生存に希望を抱いていたが、望みが薄いことは分かっていた。それはユートピアや幻想みたいなものだ。このことは2日前から不運なことに薄々分かっていた。悲惨で不公平なことではあるが、事実だ。サラや操縦士の家族にとって、この状況はさらに残酷だ。このことは私にとっても未だに悲劇だ」

「今こそ、我々はサラに敬意を示さなくてはならない。彼は1人の選手としてだけでなく、その行動や謙虚さによりこのクラブに永遠に刻まれる。どこへ行っても誰からも愛されていた。スポーツ業界のほぼ全ての人たちが彼に敬意を表している。トレーニングの前に、彼の威厳と謙虚さを称えて小さなセレモニーを行う。その後にトレーニングができようとできまいとそれは別の問題だ」