志らく、貴乃花親方の引退示唆で協会に嫌悪感 「寄ってたかっていらないと」
大相撲の貴乃花親方(元横綱)が引退を示唆する言葉をウェブサイトでつづったことについて、落語家の立川志らくさんは2018年9月25日放送の「ひるおび!」(TBS系)で日本相撲協会に疑惑の目を向けた。
志らくさんは「みんなで寄ってたかって『貴乃花親方はこの相撲界にいらない』ということなんでしょう」と嫌悪感を示しながら、同親方の実績に鑑みて「残す道を示してあげないといけないと思う」との見解を示した。
「面白くないと思った人がいっぱいいた」
貴乃花親方は秋場所千秋楽翌日の24日、ウェブサイト「貴乃花応援会」のブログを更新。ファンへの感謝をつづり、弟子たちの活躍を称えると、「皆様長らく貴乃花を応援してくださりありがとうございました。厚く御礼申し上げるとともに、弟子たちを今後、末永く応援賜りますように何卒宜しくお願い申し上げます」とつづった。自身が大相撲界から身を引くと表明したとも受け取れるような言葉だ。
志らくさんは「ひるおび」で、「誰が見てもそう受け取りますよね」とすると、「うがった見方をすれば、元々5つあった一門に『貴乃花一門』ができたことを面白くないと思った人がいっぱいいたわけです。そこへ(17年11月に発覚した元横綱・日馬富士の)殴打事件をきっかけに、貴乃花親方が組織人として色々と改革しようとしたから、(協会側が)これはダメだと。そして長い年月をかけて貴乃花一門を消滅させることに成功した」と振り返り、協会側の思惑を推測して嫌悪感を示した。
「でも、まだ『(阿武松)グループ』として残っている。これを残しておくわけにいかないから、こっち(5つの一門)に入らないと資格を剥奪すると言い始めたわけですよね。だからみんなで寄ってたかって『貴乃花親方はこの相撲界にはいらない』ということなんでしょう」
「貴乃花親方を残すような道を」
貴乃花親方は2月の理事選に落選すると、6つ目の一門として10年に自ら立ち上げていた「貴乃花一門」を離脱し、無所属となった。これに伴い貴乃花一門の名前は消滅し、所属していた親方衆は、阿武松理事が中心の「阿武松グループ」として活動していた。
一方、協会理事会では7月、すべての親方は5つの一門(出羽海、二所ノ関、高砂、時津風、伊勢ケ浜)のいずれかに所属することを決定。所属を決める期限は理事会が開かれる9月27日となっており、無所属ならば協会員資格を剥奪される可能性もある。貴乃花親方はかつて「貴の乱」で二所ノ関一門を飛び出した経緯がある。今の5つの一門に入る見込みは大きくない。
ただ、志らくさんは上記の言葉に続き、
「今までの横綱としての実績や、協会を変えようとした行動力を考えたら、貴乃花親方を残すような道を示してあげないといけないと、私は思います」
と、貴乃花親方を何らかの形で相撲界に残すべきという考えを述べていた。