日本代表(FIFAランク61位)は、2大会ぶりの決勝T進出をかけて、いずれも格上のコロンビア(同16位)、セネガル(同27位)、ポーランド(同8位)と顔を合わせる。悲観論が渦巻くなか、対戦国の番記者からは余裕綽々のコメントが……。

 コロンビアのサッカー事情に詳しいカール・ワーズウィック記者に話を聞いた。

ーー日本代表をどう思う? 

「監督交代は、本田圭佑香川真司ら、スター選手が落選することを心配したスポンサーからの圧力なの? なぜこのタイミングだったのか奇妙に映った。
 

『日本にとってコロンビアはあまりに強すぎる相手』という私の考えは、監督交代で揺るぎないものになったね。4年前のW杯の日本戦では、レギュラー8人を入れ替えて臨んだけど、相手にならなかった。

 正直、日本にはコロンビアを手こずらせそうな要素がひとつも見当たらない』 

ーー日本の試合などは詳しく分析しているのか?

「親善試合でW杯出場を逃した国々を相手に結果を残せず、準備がまったく整っていないことがよくわかる。3月に取材したマリ戦でも日本のプレーはひどかった。

 チームワークのかけらもなければ、前線では脅威も何も感じられなかった。ラストパスはもれなく的外れだったしね(苦笑)。マリはアフリカ最終予選で、グループ最下位に終わった国という事実を知ってる?

 5年前にピークを迎えていた本田や香川に、今も中心選手として期待しているところが、日本の苦しいところ。彼らにゴールを期待するのは酷な話だよ」

ーーでは、グループHから勝ち上がるチームは?

「ポーランドとコロンビアが有力候補。ポーランドにはレバンドフスキという世界No.1ストライカーがいる。コロンビアは前回大会で史上最高の成績(ベスト8)を収め、今回も激しい南米予選を勝ち抜いただけに、いい準備ができているはずだ」

ーー日本はノーチャンスってことですか?

「もしコロンビアから勝ち点を挙げたいのなら、組織的に守りを固めて簡単に失点しないことだ。日本はカウンターで脅かす作戦でくるだろうからね。

 日本とのレベルの差は明確だが、今のコロンビアはボールを持つ展開を得意としていないだけに、日本がしぶとく守れば何かが起きる可能性は否定しないよ(苦笑)」

カール・ワーズウィック記者
ボゴタ在住のイギリス人ジャーナリスト。「World Soccer」、「The Blizzard」など、国際的なサッカー専門誌に寄稿する

(週刊FLASH 2018年7月3日号)