2016年、スポーツ専門動画配信サービス「スポナビライブ」「DAZN」が登場し、テレビからネット配信へ視聴スタイルが変わろうとしている。どのくらいの人がこの2つのサービスに興味・関心を示しているのだろうか。

10代から50代の男女に動画コンテンツサービスについて、興味・関心の度合いを聞いた調査結果を見ると、「スポナビライブ」「DAZN」に対しての興味・関心度は他のサービスと比べると圧倒的に低いことが分かる。これはまだサービスを開始して日が浅いことが1つの要因とも言えるが、スポーツという1つのジャンルに特化していることに対してターゲットがかなり限定されており、認知のハードルの高いという側面から、広く受け入れられにくいという点もあるだろう。また、有料動画コンテンツに対して課金する傾向が高い女性がスポーツというジャンルに対して興味関心が薄いこともこの結果に繋がった理由にも繋がる。

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女性が好む、ドラマや映画などのコンテンツは上記グラフで興味関心度が高い動画コンテンツサービスのほとんどで配信されている。「スポナビライブ」や「DAZN」などスポーツに特化した動画コンテンツサービスの存在は、スポーツが強いコンテンツだということを証明しようとしているが、現状の興味関心度では他のサービスに大きく差をつけられてしまっている。

特にスポーツは“ライブ配信”に非常に価値がある一方、通信環境によって中継が止まるなどの問題が起こることもある。このような見る価値を失うほどの致命的な技術面での問題が発生することが未だに多いという現状がスポーツ配信にはある。さらには映像の解像度、そしてこうしたOTTサービスはスマホで見る機会が多いことから通常のカメラのアングルでは選手が小粒に見えてしまうこともあるため、撮影技術も高いレベルで要求される。

家庭のテレビでの利用が多いであろう「WOWOW」や「スカパー」の認知率が高いということは、まだまだ日本の動画コンテンツサービスの利用は家庭のテレビで利用できるかどうかということが重要視されていることが伺える。

ネット中継が身近になってきてはいるが、一定の理解を得るにはまだ時間がかかるのかもしれない。