クルマ音痴の東京カレンダー編集者・船山を一人前のクルマ担当に育てる本連載。自動車を得意とするベテランライター・サトータケシが、全日本クルマ音痴代表の編集部員船山(通称ふなっしー)に、わかりやすくクルマの魅力を解説します。

今回のテーマは、「いよいよ夏到来!外遊びに向いている車って何?」



サトー:とりあえず、今年の夏は何をしたい?

船山:ん〜、去年、初めてフジロックに行って脳天に稲妻が落ちたので、今年もフェスですね。あ、サトーさん、いま心の中で「フェスより盆踊りがお似合いだよ」って思ったでしょ?

サトー:お、お、思ってないよ!

船山:いいんです。今年の夏、僕は大ブレイクするんです。フジロックはオザケンで泣いて、サマソニはブラック・アイド・ピーズで踊り倒す! で、フェスに似合うクルマってなんかありますかね?



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サトー:そうだねぇ、ロックな気分だと、まずはザ・ビートルかな。

船山:そのココロは?

サトー:1960年代のアメリカ西海岸にフラワームーブメントというのがあって、フォルクスワーゲンのビートルってクルマはラブ&ピースの象徴だったんだよ。

船山:なるほど、確かに平和な感じはしますね。ジャック・ジョンソンなんか聴きながらフェスに向かいたいです。サトーさん世代はビーチ・ボーイズですかね(笑)。

サトー:逆襲に転じたな。まぁいい、あとロックってことだとMINIかな。ビートルズもポール・ウェラーもMINIだった。



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船山:へぇ、ビートルズはMINIに乗ってたんですか?

サトー:そう、初代のMINIね。ビートルズが使っていたアビイ・ロード・スタジオの駐車場が狭かったから、という説がある。

船山:MINIだったら、The 1975とかUKモノで気分を出したいっすね。サトーさんはディープ・パープルとか?

サトー:わ、わかった。「田舎モノ」vs「おっさん」の不毛なバトルはもうやめよう。

船山:ふふふ、いつも言い負かされているのでちょっと嬉しいです。


往年のスターも愛した、アメ車の代名詞と言えば?


サトー:おっさんネタだと、エルヴィス・プレスリーがピンクのキャデラックに乗っていたのが有名だね。日本人には理解するのが難しいけど、アメリカではピンクのキャデラックが成功の象徴だったらしい。ブルース・スプリングスティーンに、『ピンク・キャデラック』という曲がある。

船山:最新のモダンでエッジィなデザインのキャデラックCT6をピンクに塗る勇気はありませんけどね(笑)。



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サトー:確かに。尖ったデザインだから、アーティストが乗ると似合いそうっちゃ似合いそうだけど。

船山:あと、夏ってことだと今年こそはグランピングをやりたいんですよね。

サトー:芋煮会じゃなくて?

船山:……、不毛なバトルはやめようってご自分で言ったでしょ! 僕は飯盒炊飯とレトルトのカレーとかじゃなくて、シャンパンとラクレットチーズでリュクスでステディなキャンプがしたいんです!

サトー:だったら、三菱アウトランダーPHEVだね。



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船山:ぴーえっちいーぶい? HなAVじゃないですよね?

サトー:(無視)PHEVってのはプラグインハイブリッド車、つまり充電できるハイブリッド車のこと。EVとして走りながら、バッテリーの電気がなくなったらガソリンでエンジンを働かせる。電気が足りなくなる心配がないんだ。

船山:このクルマのどこがグランピングに向いているんですか?

サトー:100Vのコンセントがあって、バッテリーの電力を取り出して使えるんだ。最大出力が1,500Wだから、炊飯器とかドライヤーとか大概の家電がキャンプ場で使える。最大で、一般家庭が使う電力を10日分も蓄えられる。

船山:スマホも充電できます?

サトー:できるけど、そこ?

船山:セコいこと聞いちゃいましたね……。じゃあセコくない、どーんとゴージャスにグランピングに行くならクルマは何でしょう?


知られざる、あのメーカーのミニバンも夏遊び向け!


サトー:ずばり、メルセデス・ベンツのVクラスだね。



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船山:勉強不足で知りませんでしたが、メルセデスにもこういうミニバンがあるんですね。

サトー:走らせてみればどっしりとした安定感と快適な乗り心地がいかにもメルセデス。ディーゼルエンジンは力持ちでしかも経済的。

船山:燃費がいいのは嬉しいです。

サトー:7人乗りで最新の安全装備も備わるから、遠くまで、快適、安心に移動できる。ん、どうした?目なんかツブっちゃって。

船山:イメトレですよ。Vクラスに仲良しの男女6人を乗せて、僕が運転しているシーンを想像していま……、あぁっ!

サトー:どうした、大声出して。

船山:友だちの顔、2人しかイメージできませんでした……。しかも2人とも男……。


〜サトータケシ今回の教訓!〜
どのクルマを選んでも、BGMはCKBの『GT』で!