「中国風女子」の格好と聞いて思い浮かべるのはどんなスタイルだろうか。おそらく多くの人が脳内で作り上げるのは「チャイナドレスにお団子頭」かもしれない。しかしそれは「ちょんまげに袴」という日本人像と同じくらい現代の中国人にとっては違和感を覚えるイメージなのだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 「中国風女子」の格好と聞いて思い浮かべるのはどんなスタイルだろうか。おそらく多くの人が脳内で作り上げるのは「チャイナドレスにお団子頭」かもしれない。しかしそれは「ちょんまげに袴」という日本人像と同じくらい現代の中国人にとっては違和感を覚えるイメージなのだ。

 中国メディア・今日頭条は9日、「近ごろ日本で流行りだしているという中国風のストリートファッション 中国風を大いに誤解しまくっている」とする記事を掲載した。記事は、日本で発行されているファッション雑誌のストリートファッションコーナーを紹介。そこにはさまざまな「中国風」の服装に身を包んだ女性モデルの写真が載っていた。

 そのファッションはとても一言では表現できないのだが、「チャイナドレス、お団子頭、パンダといった要素にゴスロリなどの別要素を混ぜ込んだ個性的なもの」とでも言うべきだろうか。元の「チャイナドレスにお団子頭」というイメージからはだいぶかけ離れるが、それでも日本人が見れば「ああ、中国風というのも分かる」と思う服装である。

 しかし、中国ネットユーザーの心境は複雑なようだ。「これが中国風などとは認めない。中国ではこんな変な服は着ない」、「中国風を侮辱するな。われわれはこんな醜い格好はしない」、「みんなめちゃくちゃじゃないか」、「そしてこれは中国風ではない。満州族の清朝風だ」といった否定的なコメントが少なからず見られた。一方で「自分は彼女たちの格好が美しくファッショナブルだと思った」と理解を示すユーザーも一部にはいた。

 中国的な要素が入ってるな、と思う一方で「これを中国風と呼んだらきっと本場の中国人は首をかしげるだろうな」という思いが交錯する、日本の中国ファッション。ただそこには、外からのものを取り入れて、自分たちの好みに合わせて形を変えていくという、日本人の特性も垣間見えはしないだろうか。日本人の中国に対するステレオタイプと、日本人特有の柔軟なアレンジ力によって創造された「日本式中国ファッション」なのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)