結婚式の1日前に亡くなった女性(出典:http://www.people.com)

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2015年1月、末期の脳腫瘍で余命3年と宣告を受けたある女性。残酷な告知を受けた1か月後、彼女は運命の男性に巡り合った。2人は惹かれあい、10か月後に男性は女性にプロポーズした。25歳の女性の闘病生活や心の葛藤は『In My Head(私の頭の中)』という自身のブログの中に切々と綴られていた…。『marieclaire.co.uk』などが伝えている。

イギリス北東部ダラム在住のアナ・スウェイビィさんが運命の人、アンディ・ベルさんに出会ったのは医師から末期の脳腫瘍で余命3年と宣告を受けた1か月後のこと。出会い系アプリ「ティンダー(Tinder)」がきっかけだった。

アナさんがティンダーを試してみたのは、4年間付き合った彼と別れ「まだ20代なのに、もうこのまま一生恋愛ができないまま死んでしまうのかしら」というパニックに似た感情が沸き起こったからだという。

「死んでいく人間は恋をすべきではない。」

そんな後ろめたい気持ちをひきずりながらも、アナさんは自分に興味を示しメッセージを送ってくれたアンディさんに病気や余命のことを全て打ち明けた。

「アンディは病気のことを知っても私と会うことを止めませんでした。3回目のデートはバレンタインデー。私たちは恋に落ち、出会いから10か月後の昨年12月8日、アンディは私にプロポーズしたのです。」

「私は涙が止まりませんでした。本当に私でいいのって。私と結婚したら30歳になる前に彼はひとりぼっちになってしまう。発作を起こして死んでしまうかもしれないし、彼が私の最期の世話することになるかもしれないって話をしました。」

「それでも彼は、結婚しないよりはほんの数か月でも私と一緒になれたほうが幸せって言ってくれたのです。」

アナさんの心は揺れ動く。

「私に死が近づいているのをひしひしと感じます。その時が来たら、アンディはどうなってしまうんだろうって考えるとつらいのです。最期はもう私は私ではなくなってしまうかもしれない。それを思うと怖いんです。」

「だから、私は9月17日に結婚することに決めました。素敵なドレスを着るとか、パーティとかそんなことはどうでもいいのです。私とアンディの素敵な思い出を作っておくこと、そして何より、お互いに夫婦としての誓いを立てること、それが大切だと思ったのです。これから先、どれだけ生きられるのか、彼とどのくらい一緒にいられるのかは分かりません。でも末期の病気を抱える私だからこそ、今あるチャンスは逃しちゃいけないって、そう強く思うのです。彼が私とずっと一緒にいたいって言ってくれたことを、私は信じるしかないのです。」

しかし、結婚式を翌日に控えた今月16日。アナさんはバージンロードを歩くことなく、静かに息を引き取った。式には160人の参加が予定されていたという。

アナさんの家族は『In My Head』に「アナを喪い心が張り裂けそうです。でも私たちは彼女の勇気、病気と闘った強い意志、たくましさを誇りに思っています」と投稿している。

アナさんはこのブログを通して“脳腫瘍の研究に役立てて欲しい”と寄付金を集めるキャンペーンを展開し、これまでに友人や家族などからの援助も含め、10万ドル近くもの寄付金を集めていた。

25年という短い人生を力強く生きたアナさん。アンディさんへの愛を綴るブログはやはり切ない。

出典:http://www.people.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)