XFN-ASIAによると、中国商務部の崇泉報道官は20日、米国が中国製衣料品向けセーフガード(緊急輸入規制)に新たに4品目を追加したことに対し、断固たる反対と強い不快感を表明し、「中国政府はWTO枠内であらゆる行動を講じる権利がある。中国は米国に対し、中米経済関係を深刻に損ねないよう、公平で慎重な対応を求める」と述べ、米国が同措置を撤回しなければWTO(世界貿易機関)を通じて対抗手段を講じる可能性を示唆した。

  同日には、薄煕来商務部部長(商務大臣)も、米欧が求めていた輸出関税の引き上げには応じないとコメントしていた。ただ、中国側は事態打開を図るため、高虎城・商務部副部長(商務副大臣)が訪米することを発表した。日程は明らかになっていない。

  こうした両国の姿勢が強硬化するなか、中国側がなんらかの輸出規制強化を検討中しているもよう。米経済誌ウォールストリート・ジャーナルによると、商務部当局者が、「我々は中国の長期的利益に立っている」と規制強化を示唆した。詳細については「近日発表される」としており、内容は明らかになっていない。業界関係者の間では、関税引き上げが有力視されているという。 【了】