マリナーズからFAでのドジャース移籍が報じられた岩隈久志【写真:田口有史】

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マーリンズのフェルナンデス獲得へトレード画策?

 マリナーズからフリーエージェント(FA)となっていた岩隈久志投手との3年契約に合意したと報じられたドジャース。FA最大の目玉だったザック・グリンキー投手(ダイヤモンドバックスと契約)との再契約は叶わなかったが、浮いた予算でまずは実力者として知られる日本人右腕を獲得。そして、さらなる大型補強に乗り出す可能性について、地元メディアが報じている。

 ESPNのジェイソン・スターク記者は、マーリンズがドジャースを含む3球団とホセ・フェルナンデスのトレードについて話し合っていると伝えた。23歳のエース右腕は、13年に新人王を獲得。100マイル(約161キロ)近い直球を連発する剛腕で、現在のメジャーでも屈指のピッチャー右腕の1人だ。

 仮にフェルナンデス獲得が実現すれば、先発ローテーションはメジャー最強左腕のクレイトン・カーショー、フェルナンデス、岩隈と強力な「3本柱」を形成できる。さらに、来季復帰予定の柳賢振、ブレット・アンダーソン、アレックス・ウッドと3人の左腕がおり、右腕のマイク・ボルシンガーも含めてローテ候補には豪華なメンバーが揃う。

守護神候補の剛腕チャップマンのトレード交渉も進行中?

 ただ、MLB公式サイトのマーリンズ番を務めるジョー・フリサロ記者は、フェルナンデスのトレードについて「真剣な話ではない」とツイッターで報告。スターク記者の記事でも、マーリンズがフェルナンデスの引き換えに5人ほどの選手を相手球団に要求しているとされており、実現するかは微妙な状況だ。

 また、MLB公式サイトはドジャースがレッズの守護神、アロルディス・チャップマンの獲得に動いていると報じている。言わずと知れたキューバ出身の剛球左腕は、今季も33セーブ、防御率1.63をマーク。メジャー屈指のクローザーだ。

 チームには、今季36セーブ、防御率2.41の好成績を残した守護神ジャンセンがいるが、記事によると、チャップマン獲得時には同投手をトレードで放出する可能性があるという。一方で、ジャンセンを残して「えげつない2人」にゲーム終盤を任せることもあり得るとしている。

 6年2億650万ドル(約254億円)、年平均ではメジャー史上最高となる3442万ドル(約42億円)でダイヤモンドバックスと契約したグリンキーを逃したことが、むしろドジャースの補強の動きを加速させる可能性もありそうだ。