左から 高校時代の斎藤 大将、須永 悦司

 野球部は1966年(昭和41年)に創部し、創部4年で激戦区である神奈川県のベスト4、そしてわずか5年で夏の甲子園を制した。OBには先日、読売ジャイアンツの新監督に就任した高橋 由伸のほかに、平野 恵一(元オリックス・バファローズ)や高木 大成(元西武ライオンズ)など多数プロ野球選手を輩出している。今回は、そんな桐蔭学園のつながりを紹介していきたい。

創部わずかで神奈川県をリードする存在に 目指すは13年ぶりの甲子園

 1971年、創部わずか5年で甲子園を制し、その大会では準決勝以外すべて完封。「神奈川を制する者は、全国を制す」という言葉がこの大会の桐蔭学園の活躍によって世に広まったといわれている。そして当時の主将で4番の土屋 恵三郎選手が監督として母校に戻り、就任の翌年1983年選抜に初出場。その後は県大会、関東大会で毎年上位に名を連ね、全国区の強豪校として知れ渡った。

 1988年選抜は順当に駒を進め準決勝に進出。宇和島東戦は延長16回、球史に残る熱闘の末に敗れたが、春の選抜で初めてベスト4という成績を残した。1991年夏の甲子園には高木 大成、副島 孔太(元オリックス・ブルーウェーブ)、高橋 由伸の三選手の活躍により7年ぶりに甲子園に出場した。

 翌92年には創部初の神奈川県大会連覇を果たし、1992年夏の甲子園に出場。しかし初戦の沖縄尚学との試合は、高橋が8回からリリーフし熱戦が繰り広げられたものの、延長の末サヨナラ負けを喫した。

 その後、1999年の夏にベスト8まで進出し古豪復活かと思われたが2003年春以降、甲子園出場が遠ざかっている。

 神奈川県は今年の夏の甲子園で優勝した東海大相模をはじめ、横浜や桐光学園など名だたる強豪校が集まる激戦区である。近年、甲子園出場からは遠ざかっているが、激戦区神奈川県大会では毎年のように上位に名を連ね、2013年の春季大会では14年ぶりに神奈川県の頂点に立ち、強豪校として堂々の成績を収めている。

 今後是非2003年以来の甲子園出場を果たし、土屋前監督やOBたちが作り上げた伝統を引き継ぎ、多くの名選手を輩出してもらいたい。

[page_break:近年の卒業生]近年の卒業生

 やはり2009年、神奈川大会決勝まで勝ち進んだ代の選手たちの力量が実に素晴らしかった。ぜひ今後も大学、社会人で活躍する選手が現れることを期待したい。

■2010年卒能間 隆彰 (東洋大−新日鉄住金鹿島)船本 一樹(法政大−JX-ENEOS)石川 良平(國學院大−JX-ENEOS)影山 潤二(中央大−JR東日本)中嶋 啓喜(明治大−JFE東日本)高島 秀伍(東洋大−セガサミー)

■2011年卒石垣 永悟(中央大−セガサミー)

■2012年卒若林 晃弘 (法政大)茂木 栄五郎(早稲田大−東北楽天ゴールデンイーグルス)藤岡 雅俊(福井ミラクルエレファンツ)

■2013年卒小河 諒(中央大)森川 大樹(法政大)佐藤 将(青山学院大)

■2014年卒伊勢 裕行(専修大)斎藤 大将(明治大)

■2015年卒 須永 悦司(桐蔭横浜大)

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