韓国vs台湾
二刀流の朴俊泳(韓国)
アジアのライバルである、韓国とチャイニーズ・タイペイ(以下台湾)の試合は、激戦になることが多い。この試合もまた、最後まで勝敗の行方が分からない接戦になった。
韓国の先発は左の朴世津。台湾に左が多いことからの先発起用と思われるが、それは、日本も同じこと。それだけに、朴の投球は注目された。朴は球速こそさほどではないが、スライダー、チェンジアップが効果的で、台湾打線は手こずり、4回までは無安打。5回に二塁打を打たれ1点を失ったが、5回1安打の投球は、日本としても要注意だ。
韓国は初回に崔元準の二塁打などで1点を先取。3回にも4安打を集め3点を追加。このカードには珍しく、一方的な展開になるかと思われたが、台湾はそう甘くない。
5回に林安可の二塁打で台湾が1点を返すと、韓国は今大会の抑えで起用されている李渶河を早くも6回から投入。 李は7回一死三塁のピンチを迎えたものの、この回は威力のある速球で切り抜けた。しかし8回裏には、今度は一死満塁のピンチを迎える。ここで台湾の4番申皓瑋は粘った末に二塁打を放ち、二者を返し、台湾は1点差に迫った。
雨が降りしきる中、調子に乗り切れない李に代わり、韓国は9回からショートを守っていた朴俊泳が登板。朴は投手としてNCダイノスに1次指名をされており、最速149キロの速球は躍動感がある。朴は今大会初登板であったが、台湾の最終回の攻撃を3人で仕留め、1点差の接戦をものにした。韓国は開幕から4連勝。
韓国は朴世津、朴俊泳の好投手に加え、1番打者の崔元準、キューバ戦でサヨナラ打の安尚鉉、この日5番に上がった李振栄ら中心打線が好調で、スーパーラウンドに向け、日本の最大のライバルになりそうだ。
(文=大島 裕史)
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