韓国vsキューバ

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安尚鉉サヨナラ打、韓国タイブレークを制す

サヨナラ打を打った安尚鉉(韓国)

 この大会2連勝同士の対決は、延長タイブレークの接戦になった。

 まず先制したのは韓国。3回裏、キューバの野選、スクイズに対するエラー、センターへの犠飛などで、わずか1安打で3点を先取した。

 韓国の先発は2年生の金彪勝。キューバ戦を意識して、下手投げ投手の先発である。その金の投球にキューバはタイミングが合わず7回までわずか1安打。一方キューバの先発、左腕のディアスもクセのある球で、4回以降は韓国を抑える。

 時折雨が降る天候の中、試合は淡々と進んだが、8回表、金の投球に徐々にタイミングが合いだしたキューバは、2番ガルシアの二塁打、3番ロベルトの左前への2点タイムリーなどで、一気に同点に追いつく。

 試合は無死一、二塁の状況でチームが選んだ打順から始まる延長タイブレークへ。先攻のキューバは、3番ロベルトから始まる攻撃を選択。ロベルトは二失で出塁して満塁に。4番ゲラは、三塁ベース寄りのゴロ。韓国の三塁手は、ベースタッチをせず本塁に送球して一死。続くスアレスも三ゴロ。今度は三塁手がそのまま本塁に送球し、三塁走者はアウト。しかし三塁走者は捕手に猛烈なスライディングをして、韓国の捕手・朱暁祥の腿の部分のユニホームが破れ、治療のため試合は一時中断。

 やや騒然となったが、同点になった後の8回途中から登板している韓国代表のエース・李渶河は落ち着いて次の打者を二ゴロに仕留め、0点に抑えた。

 その裏韓国は9番姜サンウォンからの打順。姜はきっちりと送って一死二、三塁。1番の強打者・崔元準は敬遠で満塁。打席には2番安尚鉉が入る。

 韓国の李鍾道監督は言う。「送りバントをすれば、1番打者は敬遠されるのは分かっていました。でも2番の安尚鉉も勝負強い打者です。本人はスクイズもあるのかと思っていたようですが、私は打てと指示しました」

 その言葉通り安はきっちり外野に転がして韓国はサヨナラ勝ちした。接戦であっただけに、韓国にとっては、非常に大きい1勝である。

(文=大島 裕史)

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