17日、都内で新型ハイブリッド車の09年投入を発表するホンダの福井社長(撮影:常井健一)

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本田技研工業<7267>の福井威夫社長は17日、東京都港区の同本社で記者会見し、ガソリンと電気を併用するハイブリッド技術を搭載した小型車を2009年に発売すると発表した。05年11月に国内に投入した「シビックハイブリッド」よりも低い価格設定で、世界で年間20万台の販売を目指す。

 同じく環境対応技術の強化策の一環で、ガソリン車並みの静粛性と環境性能を備えた4気筒の新型ディーゼルエンジンも3年以内に投入。燃料電池車では、05年の東京モーターショーに出品した「FCXコンセプト」をベースとした新型車を今秋にも発表し、3年以内に製品化する。

 また、福井社長は、国内外の生産能力の強化を表明。埼玉県寄居町に四輪車の新工場を建設し、2010年初頭に稼働させると発表した。高級車「レジェンド」などを生産する埼玉製作所(狭山市)から35キロの土地に08年着工し、投資額は700億円。国内4カ所目の生産拠点として、「ホンダとしてはやや大きめのクルマ」(同社長)を年間20万台生産する。

 北米には、6番目の四輪車工場を新たに建設し、08年に稼動させると発表。4億ドルを投じ、生産能力は20万台を予定している。立地場所については明らかにしなかった。カナダにも、同じく08年までに新エンジン工場を建設し、本格稼働すれば年間20万基を生産する。

 福井社長は、「グローバルビジネスの成長基盤を強化し、ものづくりの体制を築いて、お客様の期待を超える商品を供給していく」と強調。発表した施策で、現在130万台の国内の年間生産能力を150万台、北米で同140万台から160万台にそれぞれ引き上げ、2010年の世界販売台数を450万台以上とする展望を示した。【了】

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