『Sex Slaves(=性奴隷)』という表現をことさら使い、日本の過去を現在の価値観で裁こうとする韓国。いわゆる“従軍慰安婦デッチ上げ話”だが、たちが悪いのは竹島・尖閣問題で“いちゃもん”タッグを組む中国のみならず、アメリカをも巻き込んで低俗な“セックス包囲網”を仕掛けていることだ。

 新年早々のニューヨーク・タイムズに『日本における修正主義』と題する驚愕の社説が載った。
 「もし安倍首相が戦時の『sex slaves』に関する公式謝罪を修正するなら、地域の緊張を激化させるだろう」と指摘し、さらには首相を右翼の民族主義者と断じた上で、「(安倍首相は)sex slavesとして軍が女性たちを強制した証拠はないと主張している。日本による犯罪のいかなる希薄化も、日本の残忍な戦時支配に苦しんだ韓国、中国、フィリピンなどを激怒させるだろう」と日本の過去を強烈に非難したのだ。

 普通の日本人なら「日本の同盟国であるはずの米国のオピニオン紙がなぜ?」といぶかしがるに違いない。ところがここには、韓国の周到な工作が潜んでいる。今、全米各地には韓国・ソウルの日本大使館前に建てられた慰安婦少女像(2011年12月)と同じ物や慰安婦記念碑が、すでに建てられたり、計画中なのだ。
 「デトロイト慰安婦少女像計画に反対のメッセージを送ろう!」という運動を展開している女性市民グループ『なでしこアクション』(山本優美子代表)は、米国世論をこうけん制する。
 「現地の日本領事館や日本人会は静観を決めていて動くことは期待できず、関心ある現地邦人は半分諦めつつも、何とかならないかと困っている状況です。働きかけているのは在米韓国人会。米国では文化的に自己主張することがよしとされており、日本的な沈黙を美徳とする考えは、全く反対の結果を招く可能性がある。他の地区の慰安婦記念碑のように、一度建ったものを撤去するのは大変難しいのですから、デトロイトを阻止しないと全米各地に少女像が建ちかねません」

 すでに記念碑が建っているニュージャージー州パリセイズパーク市は、人口が2万人弱で、そのうち52%が韓国系アメリカ人。米国では、中国系反日団体『世界抗日戦争史実維護(保護)連合会』などが韓国系アメリカ人社会と連携し、地方議会に工作を行っている。票の力で議員を動かし、記念碑建立にこぎ着けているのだ。

 こうした議員工作費は、実に潤沢だと指摘するのは、独立総合研究所社長の青山繁晴氏だ。
 「これから韓国からの一の矢、中国から二の矢、三の矢が放たれると覚悟しなければならない。安倍政権が誕生する前から日本の政治状況を把握している中韓は、米国に対して激しいロビー活動を行ってきた。吉田清治氏がデッチ上げた(戦後、慰安婦問題の発端となった『私の戦争犯罪』は、後に創作であることが判明、本人も認めている)従軍慰安婦については、米国もこれまでそのまま英訳して使ってきたが、それが工作により『sex slaves』にすり替えられてしまった。中国も南京大虐殺事件を『ザ・レイプ・オブ・南京』(中国系アメリカ人作家・アイリス・チャン著)にすり替え、日本兵によるgenocide(=民族抹消行為)ではなく、rape(=強姦)事件にすることに成功した。鳩山元首相を中国に招聘し、南京大虐殺記念館に連れて行ったのも、日本の総理経験者に『日本兵はレイプ魔だった』と認めさせるロビー活動の延長だったのです。もし日本にスパイ防止法があれば、鳩山さんは成田で逮捕されている。これが世界の常識ですよ。日本もこの鳩山事件をきっかけに、スパイ防止法制定に腰を上げる時期に来ているのでは」