タレントで主婦の西田ひかるさんが、自身のブログで「スラムドッグ・ミリオネアをダウンロードして観ました」と発言していることが判明。2009年5月20日現在、映画『スラムドッグ$ミリオネア』は日本で絶賛公開中であり、配給をしているギャガによると「ロングラン上映はほぼ確定しています!」と、取材班にコメントしていた。

映画館でしか観られないはずの『スラムドッグ$ミリオネア』をダウンロードして観る!? この『スラムドッグ$ミリオネア』をダウンロードして観るには、ふたつの方法があると考えられる。ひとつは「ダウンロードレンタルシステムを利用する」、もうひとつは「インターネット上に違法にアップロードされている映画データをダウンロードする」。前者は日本では観られない仕様になっており、西田ひかるさんが日本で『スラムドッグ$ミリオネア』をダウンロードして観たとなると……。

しかし、現在は西田さんのブログから “ダウンロード” という言葉は消されており、ただ単に「スラムドッグ・ミリオネアを観ました」というコメントになっている。このことについて取材班は西田ひかるさんの所属事務所(ナマセプロダクション)に取材をしてお話をうかがったところ、とても興味深い事実が判明した

ダウンロードという言葉は不適切ではないかと思いまして、事務所側で “ダウンロード” という言葉をブログから消しました。西田本人に確認をとっていないので、これから確認してみようと思います」とのこと。なんと、事務所が不適切と判断して “ダウンロード” という言葉を消したようなのだ。

また「西田は日本語よりも英語で本を読んだり映画を観るほうが得意なんです。ですので、海外版の『スラムドッグ$ミリオネア』を観たのかもしれませんが、確認できていません」とのことで、西田さんが海外で観た可能性も考えられる。とすると、「ダウンロードレンタルシステムを利用する」という方法で鑑賞した可能性もある?

ダウンロードレンタルシステムは欧米では常識化されているシステムで、すでにリリースされている映画作品を家にいながら観ることができるというもの。北米のDVDレンタル大手『ブロックバスター』はオンラインシステムで24時間のDVD配信を3〜4ドルで提供している。レンタルではなく映画データをまるごとダウンロードした場合、『スラムドッグ$ミリオネア』は17ドル99セントで手に入れることができる(DVDを購入する場合は22ドル99セント)。しかし、日本からのオンラインレンタルはできない仕組みになっている。

このことについて『スラムドッグ$ミリオネア』の配給をしているギャガは、「日本においてオンライン配信はしていませんし、西田さんの件が事実だとすれば困ります」とコメント。映画業界は違法な映画データのアップロードやダウンロードを厳しく取り締まっており、今回の件が違法にアップロードされた『スラムドッグ$ミリオネア』であったとすれば、問題が大きくなる可能性もあるのだが……。

このことについて徹底取材をした結果、事務所から新たに情報をいただけた。「今回の件につきまして西田に聞いたところ、日本にいながら『iTunes』で『スラムドッグ$ミリオネア』をダウンロードして観たようです。誤解がないように加筆するといってました」とのこと。しかし日本の『iTunes』では『スラムドッグ$ミリオネア』を販売していない。このことから、西田さんは欧米のIDで『iTunes』に登録しており、欧米の『iTunes』から『スラムドッグ$ミリオネア』をダウンロードして鑑賞したようである。

『iTunes』は登録している国によって表示する品物が違っており、日本で登録したIDは日本のものしか売られず、アメリカで登録したIDはアメリカの商品が表示される仕組みになっている。アメリカではすでに『スラムドッグ$ミリオネア』のDVDやオンライン視聴の権利が販売されている。よって、西田さんは正しいルールで日本にいながら『スラムドッグ$ミリオネア』をダウンロードして鑑賞したことになる。ちなみに、『iTunes』の登録国をアメリカにするには、アメリカで発行されたクレジットカードもしくはミュージックカードで支払いをする必要がある。

今回の件でわかったことは、日本で未発売の品物や映画DVDをオンラインで購入したい場合は、『iTunes』の登録国をアメリカにすればいいということだ(IPによる制御・リージョンコードもないようである)。これが映画会社やマスコミにとって嬉しいことかどうかは別として(このニュースの詳細記事はこちら)。
 
追記:日本におけるアメリカIDでのみ購入できる『iTunes』商品に関して、他社様のブログサイトにて「日本で購入してはいけないのでは?」という疑問が掲載されておりました。そのことに関しては記事執筆時にアップルに問い合わせをしたところ、「アメリカのIDで日本でアクセスするとアメリカの品物しか買えないが、そこでアメリカのものを購入することができる」と言われました。しかし他社様のブログサイトと同じような著作権に対する疑問が残っていたため、リージョンや著作権につてい聞いたところ「特にそのような制限は設けていない」ともいわれておりました。それが違反行為であるとも言われませんでした。また、西田ひかる様の事務所様が掲載するとは思わなかったという点に関しては掲載することをお伝えしておりましたので、記憶違いかと思われます。改めて著作権の話をしますと、作品のファンとしては日本で早期に作品を鑑賞できるのは嬉しいところですが、作品を提供する会社としてはそれが可能な状態に疑問が残るというしめ方で記事を終えました(2009/05/23)。

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