ブラジル代表のドゥンガ監督が“ガゼッタ・デッロ・スポルト”紙の独占インタビューに応じ、セリエAにゆかりのあるブラジル人選手について語った。

−ACミランは未だにロナウジーニョの獲得には至っていませんが?
「しかし、ロナウジーニョはACミラン移籍を望んでおり、移籍に向けた調整を行っているはずだ」

−ブラジルメディアはロナウジーニョがウエートオーバーだと非難していますが?
「単なる過剰報道にすぎない。ロナウジーニョはベスト体重を少し上回っているだけだ。すぐに元通りに戻り、パトと共に五輪で活躍するだろう。私の中でのパトに対する評価は日々増すばかりだ。彼の年齢や、まだ成長途中であることを忘れてしまうこともしばしばだ」

−パトはイタリアでも華々しいデビューを飾りましたが?
「私があなた方に言った言葉を覚えている?パトは得点を挙げるために生まれてきたんだと。彼はどの国のリーグであっても、またいかなる対戦相手からも得点を挙げることができる。パトが得点を挙げることは重要だが、それが全てではない。彼は90分間フル稼働することを学ばなければならない」

−パト、カカそしてロナウジーニョのトリオは機能しますか?
「もちろんだ。セレソン(ブラジル代表)を見てもらえれば分かるだろう。彼らの下にボランチを配せばバランスが取れる。ACミランにはピルロとガットゥーゾがいる」

−ACミランにはロビーニョがいませんが?
「セードルフという素晴らしい選手がいるじゃないか」

−あなたとカカとの関係は?
「彼とは問題を抱えたことは1度もない。彼はバロンドール受賞に相応しい選手だ。しかし、選手1人で世界王者になることはできない。選手全員が重要であり、誰も欠くことはできない」

−ACミランにはブラジル代表の選手が多数在籍していますが?
「私はヂダの復活を願っている。彼は私の友人であり、偉大な選手だ。今季はスランプに陥っていた。フィジカルに問題を抱えていたが、コンディションは戻っている。彼は今もナンバー1だ。ACミランは彼の存在を忘れてはならない」

−アドリアーノもまたかつての姿を取り戻そうと奮起していますが?
「良い話題だね。W杯南米予選にアドリアーノを招集した。そのことによって、彼への誤解が払拭された。サッカー選手としての才能を疑ったことはなかったが、人間として…」

−それはどういう意味ですか?
「プロフェッショナルとして完璧な選手になっていたんだ。アドリアーノは間違いなくモウリーニョの期待に応えることができる。アドリアーノを信じて待ち続けたモラッティは素晴らしい。私もこれまでのことには目を瞑り、アドリアーノを再び信頼するつもりだ。そして、今後も彼を招集する。“皇帝”(アドリアーノ)は近い将来セリエA得点王に輝くだろう」

−アマウリについては?
「たしかユーベ移籍が決定したんだよね?」

−そうです。リッピはアマウリの招集を検討していますが?
「いいんじゃないかな。でも、アマウリはイタリア代表でのプレーを望んでいるの?ブラジル人選手は皆、セレソンのユニフォームを着ることを夢見ていると思うのだが…」

−では、あなたは彼の招集を検討されているのですか?
「W杯南米予選での彼の招集はありえない。今の私の構想にあるのはアドリアーノ、パト、ルイス・ファビアーノ、フレッジだ。しかし、アマウリがユーベで活躍することができれば、セレソン入りの可能性はある。11月には親善試合も控えているし。セレソン入りを狙う選手には忍耐も必要だ」

−フアンはASローマ移籍後、本来の力を発揮できていないようですが?
「彼は一流かつリーダー的存在の選手だ。彼を北京五輪に出場させたかったんだが…」

−あなたが望んだ選手を招集できなかったんですか?
「その通りだ。一方アルゼンチンはメッシが出場する。そして、ブルディッソの招集にも成功した。我々は我々の道を行くしかない。イタリアもオーバーエイジは1名しか選出しなかったんだよね?いつもそうだが、今回もアルゼンチンが最大のライバルとなりそうだ。そしてアフリカのチームにも細心の注意が必要だ」

−イタリアに話題を戻しましょう。あなたが現役時代在籍したフィオレンティーナが来季に向けて積極的に補強していますが?
「ブラジル人のフェリペ・メロも獲得したはずだ。彼は若くして活躍の場をヨーロッパに移したので、ブラジルでの知名度は低い。怪物のような力の持ち主だと聞いている」