アジアカップに向けて千葉県内で合宿中の日本代表は3日、明治大との練習試合を行った。
 試合は60分ハーフで実施。前半はGK川口(途中から楢崎)、DF中澤、阿部、加地、駒野、MF中村憲、鈴木、羽生、FW佐藤、巻、播戸らが4−3−3の布陣を組んでスタート。立ち上がりに左サイドを崩し、中央で巻が合わせて先制すると、今度は鈴木が起点となって右サイドを崩し、再び巻が決めて2−0とした。
 疲労が蓄積されている影響もあってか、立ち上がりをすぎると、運動量が減り、リズムが悪くなる。意図の見えないパス回しも増え、相当に体が重そうだった。
 
 後半はGK楢崎(途中から川島)、DF坪井、今野、水野、山岸、MF中村俊、橋本、太田、遠藤、FW高原、矢野で4−4−2の布陣を組んだ。
 前半のメンバー同様、体が重そうで、スムーズにボールを回せる場面もほとんど見られなかった。中村俊のPKで先制後には、サイドを崩されて失点し、同点のまま時間が経過した。
 しかし45分を過ぎたあたりから、特に中盤に入った太田の右サイドへの飛び出しが威力を増し、45分に中村俊のアシストから高原、50分には中村俊のクロスを矢野が頭で決め、最後は再び中村俊→矢野のラインで4−1として60分間を終えた。
 
■オシム「現地で苦労するより日本でしたほうがいい」
 オシム監督は今日の試合について、
「まず実戦をやることが一番の目的だった。疲れている中でもどれだけできるかを感じさせること。もちろん大変であり、大変だからここまでできたのは意味のあることだった。選手たちは普段からきつい状況でやっているが、現地ではもっと厳しいかもしれない。そこで苦労するより日本で苦労しておいたほうがいい。日本の湿度はこうで、現地の湿度はああだぞと、インフォメーションしておいてから試合をする。そこでメンタルの切り替えがどの程度できているか、それを見るテストだった」
 とその意図を明かした。

 明日4日の午前中は練習がなく、練習はこの日の試合で打ち上げ。
「コンディション作りはアートだ。(カタール戦のある)月曜日の5時20分にピタリと合えば、それはアートだ」というオシム監督のハードなトレーニングを終えた選手たちは、明日ベトナムへ向けて出発する。