今夏の移籍市場で音沙汰のない状況が続くACミラン。この状況にもACミランのアドリアーノ・ガリアーニ副会長は移籍市場が8月31日まで開いていることをサポーターにアピールしている。移籍市場の実権を握るガリアーニ副会長は「現時点ではバルセロナ側はロナウジーニョとエトーを放出する気はなく、事態を見守るしかない。シェフチェンコ?名前を挙げることは妥当ではないだろう」と語っている。

昨シーズンの同時期には、わずかに8150人のサポーターが年間シート契約を延長したに過ぎなかったが、既に21344人のサポーターが07−08シーズンの年間シート契約を延長するなど、イタリアでは今ちょっとした“ACミラン・ブーム”となっている。にもかかわらず、ACミランサポーターはほろ苦い時期を過ごしている。

移籍市場スタートダッシュを逃したガリアーニ副会長はサポーターに向けて「サポーターには耐えてもらいたい。ACミランの今夏移籍市場での最大の狙いは“真に価値のあるFWを1人”獲得することだ。ロナウジーニョとエトー?現時点ではとても難しいが、不可能ではないことを期待している。(ACミランが絶対に放出しないと宣言する)カカの獲得を試みるクラブがあるように。事態を落ち着いて見守り、冷静に対処しなければならない。移籍市場は8月31日に幕を閉じる。確かに現時点でバルセロナ側はロナウジーニョとエトーを放出する気はないだろうが、様子を見るしかない」と訴えている。

ガリアーニ副会長は続けて、昨夏の移籍市場でACミランからチェルシーに移籍を果たし、現在“ACミラン復帰説”まで浮上しているFWアンドリー・シェフチェンコについても言及している。マルディーニとネスタとともにマイアミでバカンス中のシェフチェンコの“ACミラン復帰可能性”を問われたガリアーニ副会長は「シェーバ(シェフチェンコの愛称)は偉大なFWであり、私としても扉は完全に開いた状態だ。シェーバはここ50年で最も優れた点取り屋と言える。だが、今の段階で彼の名前を(移籍市場で)挙げることは妥当ではないだろう。待つしかない。繰り返すが移籍市場は8月31日まで開いている」と自分に言い聞かせるように語っている。

翻訳 佐藤貴洋