大手キャリアと最初に結んだ契約のままで、月に1万円近く払っている諸兄は、ご注目。契約をサブブランドに変更して、革命的にスマホ料金を安くしよう。

 平均で家計の4%を占めるといわれる通信費。大手3社に、ソフトバンクのサブブランドであるYモバイル、auのグループ会社のUQコミュニケーションズ、さらに格安SIMと携帯会社が乱立。少しでも安くしたいが、どの会社を選び、どのプランを組めばいいのかわかりにくいのが、実情だ。

「かつてブラック企業に勤務していて、家計が逼迫していました。生命を守るために携帯電話料金を徹底的に研究したら、驚くほど安くできたんです(笑)」

 こう語るのは携帯見直し本舗の代表・鮎原透仁氏だ。その経験を生かし、2017年の4月以来、約400人の携帯料金診断をおこなってきた。

「これまでの最安は、家族4人で月の携帯料金を280円にしたこと。年間で約20万円安くしました(2年めは1280円)。基本は2年め以降は割引が外れていくので、2年を目安にキャリアを乗り換えていくべきです」(鮎原氏・以下同)

 鮎原氏が携帯料金を安くするための基本と話すのが、いかに端末代を0円に近づけるかだ。現在の料金システムでは、高額な端末代を月々の分割で支払っていることが原因で、携帯料金が高くなりがちなのだという。

 家族4人で携帯代月280円のからくりについてはこう説明する。

「まず、契約者(依頼者自身)は長電話もなく、パケットもあまり使っていなかったため、Yモバイルの『10分以内のかけ放題+パケット3ギガ』の1980円プランに変更します。

 あとは子供3人も同プランに合わせます。iPhoneSEは最新機種ではないので一括0円で買えて、端末割引だけが残り、端末代が実質0円以下になります。

 さらにYモバイルは500円の家族割があり、4人まとめて契約すると、2台め以降は0円です。(※2年めはワンキュッパ割引1000円がなくなり1280円、3年め以降は端末割引1700円が終了、2980円に)」

 最新機種にこだわりがなければ、通信料はここまで下げられるのだ。

 端末を安く買うには、時期がとても重要だ。

「家電量販店は決算セールの3月や9月、年末年始などに端末が安くなるので、その時期を狙うのがポイントです。最近は総務省の締め付けが厳しく、0円と表記できないので1円表記になります。

 その時期になれば、iPhoneなどが最新機種でも『一括1円』と貼り出してありますので、見つけるにあたりハードルは低いです。私自身、大手家電量販店でiPhone8を0円で購入しています」

 ここで注意したいのが、この価格設定は「他社からの乗り換えのみ適用」ということだ。同キャリアで機種変更しても、まったく割引がない。大手3社がおこなっている、契約者数を増やすための、割引合戦だ。

 最新機種をもとめて大手3社で契約をする場合、気をつけたいのが、知らずについている数々のオプション。

「たとえばauの場合にありがちなのが、『スマートパス』をはじめとした1つ数百円のオプション群。私が診断した方で、一度も使ったことがないオプション代を月に6000円も支払っていた方もいます」

 docomo歴20年の本誌記者が驚いたオプションは、「機種変更応援プログラム」だ。一度ケータイ料金を見直し、もうムダはないと自負していたところ、鮎原氏に指摘された。

「端末の支払いが残っているのに機種変更をした場合、その残債を免除しますよ、というサービスです。ただ、実際はほとんどの方が、2年未満では機種変更しません。

 このサービスは大手各社にあり、およそ月額300円ですが、つまりは300円×24回=7200円がムダなんです」

 月々の支出はわずかなので、契約時につい販売員にすすめられるまま加入してしまい、忘れてしまう場合が多い。一度、自分のキャリアのショップに足を運び、契約オプションを確認してみよう。