マイクロソフト「Flow」は、GmailやOneDrive、Twitterを連携して業務を各段に効率化する
現在のビジネスや業務において、クラウドは欠かせないサービスだ。
クラウドを利用することで、情報の共有に必要な時間は、大幅に短縮されている。
ただ、これまではDropboxとOneDriveなど、クラウドサービス同士で連携をすることは簡単ではなかった。
しかし、イクロソフトの「Flow(フロー)」を使えば、
・DropboxのデータをGoogle Driveにバックアップする
・Gmailの添付ファイルだけをOneDriveに集める
など、Webサービス同士の連携が可能となる。
Flowは、200種類以上のWebサービスを連携できるため、個人はもちろん、さまざまな業務を自動化して効率化を図りたい企業にとって、注目のサービスなのである。
●複数のWebサービスを連携させて処理を自動化できる
GoogleのGmailやGoogleカレンダー、TwitterやFacebookなど、現在では多くのWebサービスがインターネット上で提供されており、Webブラウザで利用することができる。
こうした環境は、企業向けのサービスでも同じだ。
・顧客管理サービスのSalesforce
・クラウドストレージのBox
・チャットツールのSlack
など、多くのWebサービスが提供され、活用されている。
これらのWebサービスの多くはAPIが公開されている。
APIとは「Application Programming Interface」の略だ。
ざっくり言えばWebサービスを外部から制御するための窓口のようなものだ。
このAPIを利用してWebサービスからデータを受け取ったり、渡したり、あるいは機能をコントロールしたりできるのだ。
マイクロソフトが提供している「Flow(フロー)」は、こうしたAPIを活用し、さまざまなWebサービスを連携させることができるサービスなのである。
Flowを使うと、たとえば次のような処理を自動的に実行できるようになる。
・Outlookで受け取ったメールをSlackに転送する。
・OneDriveに保存したファイルをGoogle Driveにバックアップする。
・Gmailで受信したメールの添付ファイルだけをOneDriveに保存する。
このように、自動で異なるWebサービスを連携させることができる。
この作業を人手で行えば、膨大な手間や時間がかかるが、Flowを使うことで自動化できるのだ。
また、マイクロソフトのサービスだけあって、ExcelやOutlookなどのOfficeアプリケーションと連携ができるのも大きなメリットとなっている。
Flowでは、連携できるWebサービスやツールのことを「コネクタ」と呼ぶ。
そして、このコネクタを連携させて作成する処理のことを「フロー」と呼ぶ。
現時点では200種類以上のコネクタに対応しており、その数は現在も増えている。
マイクロソフトが提供するFlow。マイクロソフトアカウントがあれば無料で利用できる。有料プランもある。
利用できるコネクタ。原稿執筆時点では253個のコネクタが用意されている。これらのコネクタを連携させてフローを作成できる。「PREMIUM」と表示されているコネクタは、有料版でのみ利用できる。
●コネクタを並べて、アクションや条件を設定する
フローの作成方法は、マウス操作でコネクタを並べて、実行するアクションや条件を設定していく。
これが基本となる。
設定できるアクションや条件はコネクタによって異なるが、コードを書く必要はないので、プログラミングの知識・経験は不要だ。
また、あらかじめ多くのテンプレートが用意されているので、そのテンプレートをそのまま流用したり、編集して独自のフローを作ったりすることもできる。
設定作業には、ある程度の慣れは必要になるが、作ったフローの動作をテスト・検証することができるので、試行錯誤しながら作業をすすめられる。
作成したフローは「マイフロー」に登録される。
ここでフローの有効/無効を切り替えたり、実行の履歴を確認したりできる。
また、iOS / Android/用のモバイルアプリを利用して、作成したフローの監視・管理をすることも可能となっている。
用意されているテンプレート。あらかじめ作成されたフローをそのまま流用することも、編集して利用することもできる。
フローの作成画面。コネクタを並べて、実行するアクションや実行の条件を設定していく。ブログラミングの知識は不要。
作成したフローは「マイフロー」に表示される。ここで作ったフローを管理できる。
【画面5】
●企業向けのOffice 365を利用しているなら標準で利用可能
Flowは、マイクロソフトアカウントを持っていれば、無料で利用できる。
ただし、無料版で利用できるコネクタには制限がある。
制限のない有料版は、
・「プラン1」(1ユーザー$5/月)
・「プラン2」(1ユーザー$15/月)
の2種類が用意されている。
Flowではプランによって、月に実行できる回数や実行チェックの時間間隔が異なっている。
なお、企業/学校向けのOffice 365を利用している場合、Flowのライセンスも含まれているので、契約しているOffice 365のライセンスの内容を確認しておくとよいだろう。
Flowの利用では、これまで部署などでバラバラだった作業を連結して自動化できる可能性がある。
テンプレートも十分に用意されている。
個人でも、FacebookやTwitter、Dropboxなどを連携できるので、アイデア次第で面白い使い方ができそうだ。ぜひ、試してみてほしい。
・ Microsoft Flow
井上健語(フリーランスライター)
クラウドを利用することで、情報の共有に必要な時間は、大幅に短縮されている。
ただ、これまではDropboxとOneDriveなど、クラウドサービス同士で連携をすることは簡単ではなかった。
しかし、イクロソフトの「Flow(フロー)」を使えば、
・DropboxのデータをGoogle Driveにバックアップする
・Gmailの添付ファイルだけをOneDriveに集める
など、Webサービス同士の連携が可能となる。
Flowは、200種類以上のWebサービスを連携できるため、個人はもちろん、さまざまな業務を自動化して効率化を図りたい企業にとって、注目のサービスなのである。
●複数のWebサービスを連携させて処理を自動化できる
GoogleのGmailやGoogleカレンダー、TwitterやFacebookなど、現在では多くのWebサービスがインターネット上で提供されており、Webブラウザで利用することができる。
こうした環境は、企業向けのサービスでも同じだ。
・顧客管理サービスのSalesforce
・クラウドストレージのBox
・チャットツールのSlack
など、多くのWebサービスが提供され、活用されている。
これらのWebサービスの多くはAPIが公開されている。
APIとは「Application Programming Interface」の略だ。
ざっくり言えばWebサービスを外部から制御するための窓口のようなものだ。
このAPIを利用してWebサービスからデータを受け取ったり、渡したり、あるいは機能をコントロールしたりできるのだ。
マイクロソフトが提供している「Flow(フロー)」は、こうしたAPIを活用し、さまざまなWebサービスを連携させることができるサービスなのである。
Flowを使うと、たとえば次のような処理を自動的に実行できるようになる。
・Outlookで受け取ったメールをSlackに転送する。
・OneDriveに保存したファイルをGoogle Driveにバックアップする。
・Gmailで受信したメールの添付ファイルだけをOneDriveに保存する。
このように、自動で異なるWebサービスを連携させることができる。
この作業を人手で行えば、膨大な手間や時間がかかるが、Flowを使うことで自動化できるのだ。
また、マイクロソフトのサービスだけあって、ExcelやOutlookなどのOfficeアプリケーションと連携ができるのも大きなメリットとなっている。
Flowでは、連携できるWebサービスやツールのことを「コネクタ」と呼ぶ。
そして、このコネクタを連携させて作成する処理のことを「フロー」と呼ぶ。
現時点では200種類以上のコネクタに対応しており、その数は現在も増えている。
マイクロソフトが提供するFlow。マイクロソフトアカウントがあれば無料で利用できる。有料プランもある。
利用できるコネクタ。原稿執筆時点では253個のコネクタが用意されている。これらのコネクタを連携させてフローを作成できる。「PREMIUM」と表示されているコネクタは、有料版でのみ利用できる。
●コネクタを並べて、アクションや条件を設定する
フローの作成方法は、マウス操作でコネクタを並べて、実行するアクションや条件を設定していく。
これが基本となる。
設定できるアクションや条件はコネクタによって異なるが、コードを書く必要はないので、プログラミングの知識・経験は不要だ。
また、あらかじめ多くのテンプレートが用意されているので、そのテンプレートをそのまま流用したり、編集して独自のフローを作ったりすることもできる。
設定作業には、ある程度の慣れは必要になるが、作ったフローの動作をテスト・検証することができるので、試行錯誤しながら作業をすすめられる。
作成したフローは「マイフロー」に登録される。
ここでフローの有効/無効を切り替えたり、実行の履歴を確認したりできる。
また、iOS / Android/用のモバイルアプリを利用して、作成したフローの監視・管理をすることも可能となっている。
用意されているテンプレート。あらかじめ作成されたフローをそのまま流用することも、編集して利用することもできる。
フローの作成画面。コネクタを並べて、実行するアクションや実行の条件を設定していく。ブログラミングの知識は不要。
作成したフローは「マイフロー」に表示される。ここで作ったフローを管理できる。
●企業向けのOffice 365を利用しているなら標準で利用可能
Flowは、マイクロソフトアカウントを持っていれば、無料で利用できる。
ただし、無料版で利用できるコネクタには制限がある。
制限のない有料版は、
・「プラン1」(1ユーザー$5/月)
・「プラン2」(1ユーザー$15/月)
の2種類が用意されている。
Flowではプランによって、月に実行できる回数や実行チェックの時間間隔が異なっている。
なお、企業/学校向けのOffice 365を利用している場合、Flowのライセンスも含まれているので、契約しているOffice 365のライセンスの内容を確認しておくとよいだろう。
Flowの利用では、これまで部署などでバラバラだった作業を連結して自動化できる可能性がある。
テンプレートも十分に用意されている。
個人でも、FacebookやTwitter、Dropboxなどを連携できるので、アイデア次第で面白い使い方ができそうだ。ぜひ、試してみてほしい。
・ Microsoft Flow
井上健語(フリーランスライター)