かつての甲子園V投手・松坂も戦力外通告を受けた【写真:Getty Images】

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手を差し伸べる球団は? 松坂、村田、久保ら…注目の“未決定組”の「松坂世代」

 12月に入り、暦は師走を迎えた。プロ野球界では今オフ、「松坂世代」の大物に戦力外、自由契約が相次ぎ、話題を呼んでいる。選手契約期間は2月1日から11月30日と定められており、11月いっぱいをもって前所属球団との契約が正式に切れたが、いまだに来季契約が決まっていない選手もいる。大物がズラリと並ぶ、名前をまとめてみたい。

「松坂世代」と名のついた前ソフトバンク・松坂大輔投手が筆頭だ。15年に9年ぶりに日本球界に復帰。3年12億円の大型契約で背番号18が用意され、大きな注目を集めたが、度重なる故障に苦しんだ。1軍登板は昨年10月2日の楽天戦のみ。3年間通算で1試合、1回、3安打、4四死球、5失点(自責2)で防御率18.00。日米164勝の右腕は、新天地で復活を目指している。

 打の大物では、前巨人・村田修一内野手だろう。2度の本塁打王の看板を引っ提げ、横浜(現DeNA)から入団した巨人でも4番に座り、リーグ3連覇に牽引。今季は代打中心の出場ながら、118試合で打率.262、14本塁打、58打点と勝負強さは健在だったが、若返り方針のチームから退団となった。あと135本に迫る通算2000安打の偉業は達成なるか、動向に注目が集まる。

松坂と投げ合った前DeNA右腕も…大物たちは来季もプレーすることができるのか

 松坂と高3春のセンバツ決勝で投げ合った前DeNA・久保康友も新球団は決定していない。DeNAでは15年に開幕投手を務め、今季も先発で7試合に登板し、防御率5.35ながら4勝2敗をマーク。クイックをはじめ、巧みな投球術は衰えていない。ロッテ、阪神を含め、3球団を渡り歩いてきた実績、経験を誇り、まだまだ戦力になれそうだが、手を挙げる球団は現れるか。

 そのほか、前広島・梵英心内野手は自由契約の形で現役続行を目指している。前西武・木村昇吾外野手はトライアウトに出場し、フェンス直撃の二塁打を放ってアピールした。他球団移籍が濃厚とされる前巨人・実松一成捕手も現時点では正式な獲得発表はされていない。

 こうしてみると、第一線で活躍した選手ばかり。すでに前西武・渡辺直人内野手は楽天復帰が決まり、楽天・久保裕也投手は育成契約から再出発が決まっている。今季、在籍した「松坂世代」の日本人選手は巨人・杉内、ヤクルト・館山ら19人が在籍していた。松坂、村田、久保ら契約が決まっていない選手は来季もプレーすることができるのか。

 各球団は続々と新戦力の獲得を発表しているが、彼らの動きに注目が集まる。