探偵歴10年以上、浮気調査に定評があるリッツ横浜探偵社・山村佳子が目撃した、男と女の浮気事情をご紹介。

パートナーがいる男女の恋愛の詳細について、多くは語られないものです。気になるその詳細を美人探偵・山村佳子がその事件簿から解説します! 

浮気がバレた後の夫婦関係、浮気調査のポイントはどこなのかも紹介。

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今回の依頼者は、桜井弥生さん(35歳・仮名)。大手の建設会社で一般職の事務をしています。お住まいは東京の豊洲にあるタワーマンション。横浜にある私たちの事務所までは、コンパクトカーでお見えになりました。

弥生さんは、いかにも堅実女子、というタイプの女性です。伸ばしっぱなしのセミロングヘア、銀縁メガネ、ボーダーニットにイエローのカーディガンをはおっており、黒のガウチョパンツをはいていました。カーディガンは自宅で洗ったのか、やや縮んでおり、肩のあたりにハンガーの跡がピコッと出ていますが、お構いなしの様子でした。

メイクも厚塗り……というのでしょうか、ファンデが浮いていて、ベージュ系のアイシャドウのグラデーションがハッキリわかります。いろいろと頑張っている女性なんだな……と感じました。まずは旦那様のことについて伺おうとしたのですが、弥生さんが語ったのは、婚活について。

「28歳から婚活をものすごくがんばって、お見合いパーティーや合コン、街コン、結婚相談所、SNSのサークル活動など本当にいろんなことをしました。明らかにブサイクで傲慢な男たちにバカにされて、“結婚したいんでしょ、BBA”という態度で見下されて、ホントに辛かったんです」

弥生さんの実家は岩手県。実家も遠く友達も少ない中、5年間、週末はすべて婚活に費やし、ひたすら粘り強く頑張ったと続けます。

「婚活で男性に見下されて傷ついた心は、少女マンガで癒してました。婚活では農業や釣りなど、全く興味がないことにも手を出して、使ったお金は200万円くらい。今の夫に出会ったのが、老舗の結婚相談所で、33歳のときでした。夫は4歳年上の37歳、超有名大学を卒業し、大手のIT関連企業に勤めているし、見た目もそこそこフツーだし、豊洲にマンションも買っていて、ホントに王子さまだと思いました。私のことをバカにせず、対等に接してくれて、婚活を続けてよかった……と感動してしまって。私、結婚するまでバージンだったんですよ」

旦那様は弥生さんが処女だったことも気に入って、トントン拍子に結婚は進んだそうです。

「自分でも、経済面で恵まれていると感じます。しかし、夫は激務なんです。恋愛している暇がないから、結婚相談所で結婚相手を見つけたそう。“老後ひとりになるのはイヤだ、でもバカと結婚するのはもっといやだ”と言っていました。私と結婚した翌年に、役員に昇格し、夜中に帰り6時に出るという毎日が続いています。私も仕事は続けているので、平日はほとんど顔を合わせることなく、土日だけが夫婦そろって過ごせる時間なのに、ゴルフやセミナーなどに出掛けてしまう。私はほとんど夫に会っていないんです」

結婚2年間、ほぼ、夫の寝ている姿しか見たことがない妻に対し……

半年前に、夫婦の時間が少ないことを夫に言ったら、夫は反省して、家にいる時間をつくるようしてくれたとか。

「家にいる時間が長くなると、表情や態度が変わり、明るくなったように感じました。子供をつくる話も出るようになり、よかったな〜と。その矢先、夫が家に置き忘れた大学ノートを見てしまったんです。A4サイズで、表紙には何も書かれていませんでした。プリントが糊で貼られていて不自然にふくらんでいる。ページをめくると、そこには、“復縁レッスン”と書かれており、夫は夫なりに夫婦のことを考えてくれていたんだ、と感動しました。女性を喜ばせる行動のアドバイス、カレンダーにはサプライズやデートの日程、段取り、予約している恵比寿のレストランなどが書いてあり、私もその日は楽しみにして、ワンピースを買って夫からの誘いを待っていたんです」

しかし、旦那様からは、何の誘いもなかったとか。

「復縁レッスンというノートを見て、デートのための準備していたことを伝えたら、夫は真っ青になって、“ごめん、それ相手は弥生じゃないんだ……金銭的なことは面倒見るから、離婚を考えてほしい”と言われてしまったんです」

都内の神社で行なわれた結婚式の日も、旦那様はギリギリまで仕事をしていた。

※本連載はプライバシーに配慮し、体験内容を変えない程度に一部書き換えています。

突然の離婚を受け入れられない弥生さんに対して、旦那様は……〜その2〜へ続きます。