4年間で100人の子供の父親になった男性(出典:http://www.mirror.co.uk)

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子供が欲しくてもなかなか授からないカップルが、それを叶えるための手段として体外受精代理出産などがあるが、精子バンクを利用するのも選択肢の一つだ。しかし、費用がかさむため経済的に余裕のない人には辛い。そんな人たち含め、子供を望む人へFacebookを通して無料で精子を提供している男性がいる。

米ノースカロライナ州ローリーに住むマット・ストーンさん(37)は、10年ほど前に精子バンク会社で働いていた時に精子を提供していたが、この4年間はFacebookにアカウント「Matt Stone(マット・ストーン)」を設置し子供を望む人に無料で精子を郵送している。

自らも2児のシングルファーザーであるマットさんは、これまで100人ほどに精子を提供してきた。分かっているだけでもおよそ70人がマットさんの精子提供により妊娠、出産をしており、現在も20人ほどがマットさんの精子により妊娠中だそうだ。

とはいえ子供を望む人全てに無料で精子を提供するというわけではなく、マットさんは精子を希望する人の生活環境や収入、カップルの場合その関係がうまくいっているかどうかなどSNSなどを通じて細かく確認している。一番大切なことは、「生まれてくる子供が幸せな環境で育てられること」とマットさんは言う。

Facebookを通して毎日10人ほどと連絡を取り合っているマットさんは、週に数人に精子ほど提供している。かつては2日間で4人に精子を提供し、そのうちの3人が妊娠に成功したこともあるそうだ。

マットさんは自らの精子から誕生した子供とは過去に1人会ったことがあるだけで、なるべく距離を置くようにしているという。子供にとっては目の前の育ての親が「親」であり、自分を「不在の父親」という感覚で見てほしくはないからだ。

マットさんの精子を求める人の多くは、彼の精子で妊娠する確率が高いと強く信じているという。希望者の内訳は、90%がレズビアンのカップル、5%がシングルで子供を望む人、残りの5%は子供に恵まれない男女のカップルだそうだ。また、1人目をマットさんの精子提供で授かったカップルが、2人目も同じくマットさんの精子を希望するというケースも多い。

一方で、「そんなに大勢に精子を提供して、もしあなたの子供同士が偶然出会って恋愛関係に陥ったらどうするの」「身勝手過ぎる」など懸念する声もあがっている。

マットさん自身は「(精子提供を)45歳ぐらいまで続けたい」と英紙『Mirror』に語っている。

出典:http://www.mirror.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)