「間違えた電車でも、正しい場所に着く」

大通りより、路地裏。直行より、寄り道。車より、歩き。

なぜか迷い道の方へついつい足を踏み入れてしまう性分ですが、旅先では“迷子が趣味です”というくらい、積極的に迷子状態です。

頭の中にだいたいの方向だけ入れたら、地図はポイッ。別にどこへ着いたっていいんです。というかまあ、目的地に着かなくてもいい。「間違えた電車でも、正しい場所に着く」。映画「めぐり逢わせのお弁当」にこんなセリフがありましたが、まさに同じ気分。歩いていれば、着くべきところに着くだろう……と。

そんなわけで、那覇の夜も行きたい居酒屋の場所を地図で確認したら、あとはテキトーです。市場の裏や、公園の裏や、怪しい飲み屋街を一人でふらふら。その刺激的なことったら。

角を曲がったら、思ってもみなかった光景が現れ、「ここはどこ? いつの時代?」とタイムスリップしたような感覚になることもしばしば。こんなのグーグル先生に聞いても出てこない。ポケモン集めている暇はありません。

ちなみに、行きたかった居酒屋は「小桜」。美味しい匂いに導かれ、無事にたどり着きました。カウンターがあるので一人でも入りやすく、どのお料理も絶品。
女ひとりが珍しかったのか、隣の人たちが話かけてくれて、あっという間にカウンターでプチ宴会状態。

知らない人同士をつないでくれる、お酒はいいなあ。心も身体もすっかり満たされ、店を後にしました。

やっぱり面白いものは、“1本裏”にあるような気がしてしまいます。

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