ジャワ島の高速鉄道「中国は損をした?」、「長期で見れば損じゃない」
インドネシア・ジャワ島の高速鉄道建設計画において、中国側はインドネシア政府の債務負担や担保の供与を求めない破格の条件で受注を勝ち取った。しかし中国国内では「受注はしたが損をしたのでは」という疑問の声があちこちで聞かれ始めているようだ。中国メディアの高鉄網はこのほど、中国国内で浮上しているこうした疑問に対する答えを提示した。
記事が提示した答えの要旨は、インドネシアの高速鉄道の受注による利益を考える場合、短期的な視点は捨て去り、長期的な視点で事業を見る必要があり、中国高速鉄道が世界を席捲するために「今回は金を惜しまずに受注を勝ち取ることが絶対に必要だった」というものだ。
この見方の根拠を説明するにあたり、高速鉄道市場は世界的に拡大し始めたばかりであり、高速鉄道の導入を考えている国ですら「どの国の高速鉄道システムを採用するかは明確な方針がない状態」であると指摘。この機を逃さず中国が高速鉄道システムを丸ごと提供できるという前例をインドネシアで作ることが今後のために重要となると論じた。
例えば自動車を買おうとしている人が自動車についてあまり知らない場合、どのメーカーを選ぶか判断に悩むだろう。しかし、身近な人があるメーカーの車を安い価格で購入し、そのうえ便利に活用していることを知れば、自動車を知らない人もそのメーカーの車を買うかもしれない。つまりインドネシアの事例を通じて、中国高速鉄道は他国への導入につながる可能性があり、ひいては国際規格となる可能性もあり得るということだろう。
中国が受注したジャワ島の高速鉄道計画では、ジャカルタ-バンドン間に高速鉄道を建設する計画だが、将来別の都市まで路線を延伸するためには中国と同様の高速鉄道システムを採用する必要があるため、その際にも中国が選ばれる可能性が非常に高い点を指摘している。
果たして中国の目論見どおりに世界の高速鉄道市場は拡大するのだろうか。記事は2020年までの中国国外における高速鉄道の投資額は8000億ドル(約90兆4296億円)規模に達する見込みだと伝え、関連産業の市場規模は7兆ドル(約791兆円)に達する見込みだと説明。中国が金を惜しまずに受注したインドネシア高速鉄道は、中国高速鉄道が世界で生き残るための貴重な「捨て石」だったといえるかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Yang Yu/123RF.COM)
記事が提示した答えの要旨は、インドネシアの高速鉄道の受注による利益を考える場合、短期的な視点は捨て去り、長期的な視点で事業を見る必要があり、中国高速鉄道が世界を席捲するために「今回は金を惜しまずに受注を勝ち取ることが絶対に必要だった」というものだ。
例えば自動車を買おうとしている人が自動車についてあまり知らない場合、どのメーカーを選ぶか判断に悩むだろう。しかし、身近な人があるメーカーの車を安い価格で購入し、そのうえ便利に活用していることを知れば、自動車を知らない人もそのメーカーの車を買うかもしれない。つまりインドネシアの事例を通じて、中国高速鉄道は他国への導入につながる可能性があり、ひいては国際規格となる可能性もあり得るということだろう。
中国が受注したジャワ島の高速鉄道計画では、ジャカルタ-バンドン間に高速鉄道を建設する計画だが、将来別の都市まで路線を延伸するためには中国と同様の高速鉄道システムを採用する必要があるため、その際にも中国が選ばれる可能性が非常に高い点を指摘している。
果たして中国の目論見どおりに世界の高速鉄道市場は拡大するのだろうか。記事は2020年までの中国国外における高速鉄道の投資額は8000億ドル(約90兆4296億円)規模に達する見込みだと伝え、関連産業の市場規模は7兆ドル(約791兆円)に達する見込みだと説明。中国が金を惜しまずに受注したインドネシア高速鉄道は、中国高速鉄道が世界で生き残るための貴重な「捨て石」だったといえるかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Yang Yu/123RF.COM)