●今季世界最高得点で発進3月23日、さいたまスーパーアリーナ。フィギュアスケートの世界選手権、男子シングル競技が行なわれたメインリンクでは、この日一番の歓声と拍手が降り注いでいた。スタンドの一角では、どうにか感動を伝えようと、声にならない叫びになった。音は重なり合い、地鳴りのように響いていた。熱気の渦の中心にいた宇野昌磨(25歳、トヨタ自動車)は演技直後、拳をつくって2度振り下ろした。世界選手権