カレーの魅力を堪能!『本とカレーと神保町会議』
【ツブヤ大学のちょこっと四方山話】
注目度の高い内容と、奇抜なゲストを招いたイベントで話題を提供するツブヤ大学が、3月19日に『「本とカレーと神保町」会議』を開催。今回はその様子をレポートする。
出演者は、遠藤論氏を司会に、ヒンディ語でカレーを語るKADOKAWAきってのインド通・郡司聡氏、『ダ・ヴィンチ』で伝説の特集と称される「本vs.カレー」担当者の似田貝大介氏、神保町で系列4店の西インド会社統括部長&ムアン・タイ・なべ店長の藤井真氏、そしてデザイナーであり料理人でもある、さとうたく氏の計5名。
来場者からの質問も受け付ける形でイベントは進行し、タイカレーが好きだが、それぞれの特徴が分からないといった質問に分かりやすく出演者が回答。
なんでも、タイは、イーサーン(東北部)地方、チェンマイを中心にした北部地方、バンコクを中心にした中部地方、南部地方と、大きく分けると4つに分けらる。そして、イーサーン地方のカレーは青パパイヤを使ったものが有名だったり、中部はグリーンカレーやレッドカレーなどが中心、南部は豚肉をあまり使わないなど、カレーにもそれぞれ特徴があるのだとか。
最近では、都内でもこうした特徴を打ち出したカレー店がちょくちょく出始めているなどという、カレー好きにはなんとも嬉しい街情報とプラスしてトークセッションが行われるのがありがたい。
カレー好きのみならずアジア好きも楽しめる!また、同イベントでは3氏が拘りのインドカレーを提供。遠藤諭氏の『スリランカ風キーマカレー神保町エディション 〜トゥナパハベースの東京カレーニュースBAR定番オナジナルキーマ〜』。さとうたく氏による『ココナッツ風味のチキンカレー 〜デザイナーさとうによる東京カレーニュースBAR定番チキン〜』そして、郡司聡氏による、『空想のムガル風カレー〜ムガル朝の初期はまだチリがインドに入ってない時代のカレーより〜』だ。
拘りはさまざまだが、郡司聡氏のカレーは唐辛子を使っていないのだとか。というのも、唐辛子は南米産で、インドに渡ったのはだいぶあと。本来はスパイスと辛味は胡椒から取られていたのだとか。そのため、今回はあえて唐辛子抜きで作られたカレーが提供されたのだという。こうしたトリビアが当たり前のように飛び出すのも、このイベントの大きな特徴。さらに話はカレーに留まらず、インドという国の素顔にまで発展。観光で行っただけでは発見できないようなマニアックなトークも展開された。ひと言では語り尽くせないインドのおもしろ話も満点のイベントになっていたのだ。
そして最後は、「本当に神保町はカレー激戦区なのか」という話題に。新宿、池袋、六本木などと比較して神保町のカレー店の数を提示するなど、いかに神保町がカレーと密な関係にあるのかを改めて実感することができた。各々が好きなカレー店の話も聞くことができ、カレーを食しながらトークを聞いていた来場者たちは実に有意義な時間を過ごしているようだった。
大好評で終了した同イベント、ツブヤ大学統括プロデューサーの望月大作氏いわく、第2回の開催も計画中とのこと。カレー好きならずとも、アジア好きも楽しめそうだと実感したイベントだった。
ツブヤ大学とは?NPO法人ツブヤ・ユニバーシティーが運営する企画。2010年1月25日より本格的に始動。開始当初よりUstreamなどネット配信を活用した企画を行っている。マンガやゲームなどのサブカルチャーを中心に、アイドルビジネスに迫るイベントや建築に関する企画まで尖った企画を多く行っている。公式サイト/(取材・文/DMMニュース編集部)