「お子さんは料理に興味を示していますか」

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「食欲の秋」とは言うものの、おいしいものを食べる前にしなきゃならない事があります。当然の話だけど、料理を作らなきゃダメ。
この当たり前の話を我が子に伝えるにはどうするべきか。それは、“お手伝い”でしょう!

というわけで、このデータを見ていきたい。オイシックス株式会社と株式会社小学館集英社プロダクションは、通信教育「ドラゼミ」会員の親(母親753人、父親56人)を対象に「お子さんのお手伝い」に関する意識調査を実施しています。

まずは、「お子さんは料理に興味を示していますか」という質問から。結果、90%以上が興味を持っている(「とても興味を持っている」47.0%、「まぁまぁ興味を持っている」44.0%)と回答しています。

「お子さんが最も好きなお手伝いは何ですか」という設問では、47%の票を集めた「料理(洗う、切る、炒めるなどの調理)」が他を大きく引き離して1位を獲得しています。

ここで注目は「お子さんに最もよくお願いするお手伝いは何ですか」というクエスチョン。結果、圧倒的多数で「食卓の準備・片付け」(44.6%)が1位に。一方、「料理(洗う、切る、炒めるなどの調理)」はわずか6.7%……。

でも「お子さんに最も手伝わせたいお手伝いは何ですか」という質問には、30.4%の親御さんが「料理(洗う、切る、炒めるなどの調理)」と挙げているんですよ。

なぜ“料理を手伝わせたい願望”があるのに、手伝わせない!? 「お子さんに最もよくお願いするお手伝いは何ですか」で「料理」を選ばなかった人を対象に、その理由を尋ねてみました。
……なるほどです。「子供にとって火を使わせるのは危ない」(53人)「子供にとって刃物(包丁、ピーラー等)を使わせるのは危ない」(51人)という理由より、「手伝わせると手間がかかる・親がやった方が早い」(92人)、「忙しくてもその時間や余裕が無い」(82人)の方が多いみたいです。親の忙しさによる負担を憂慮した理由が主でした。

では普段、親御さんたちは「料理」にどの位の時間をかけているのか確認しましょう。「夕食づくりにかけている時間を教えてください」と質問すると、「30分〜40分」が29.3%、「50分〜60分」が24.7%となっています。

「もっと時間をかけずに、料理をしたいと思いますか」という問いには、「とてもそう思う」(43.0%)と「どちらかと言えばそう思う」(38.9%)回答が多くの票を獲得。80%以上の人が「もっと時間をかけずに料理をしたい」と思っているわけです。

さて、気を取り直して、ここからは夢のある話をしていきましょうか。「お子さんにお手伝いをさせる場合、一緒に作りたい料理を教えてください」という設問です。結果「カレー」という回答が圧倒的に多く、次に“こねる”「ハンバーグ」、“包む”「餃子」などが続いています。
一番人気となったカレーは、切る、炒める、煮るなど、さまざまな料理の基礎や工程が含まれ、子供のお手伝いには最適な上、野菜がいっぱい取れるからという意見が目立ちました。また「子供が好きな料理」「子供が苦手な料理」といったコメントもあり、子供と楽しく料理をしたいという想いや、自分で作ることで好き嫌いが克服されるという期待も浮き彫りとなっています。

「お手伝いをしてくれた後、お子さんとどのようなコミュニケーションをとっていますか?」という質問では、「おいしいとほめる」「『すごくおいしいよ!』と料理の感想を伝える」「作ってくれてうれしいこととおいしいことを伝える」「味をほめる」「おいしくできたね、と伝える」など、“おいしい”という言葉を使いコミュニケーションを取る家庭が多いことも明らかとなりました。

「料理は、いくつものプロセスを段取りよく組み立てながら進める、とても知的な作業です。五感をフルに活用できるので、子供の脳にいい刺激を与えるでしょう。また、子どもの好き嫌いをなくす一番いい方法は、子どもと一緒に料理をすることです。料理の時や食事の時、家族一緒にいろいろな話をすることで、子どもたちは心の面でも成長し、たくさんの知識を学べます」(「ドラゼミ」スーパーバイザー・陰山英男氏)
“食べる”こと、“味わう”こと、そしてもちろん食材のこと。料理のお手伝いは、大切な「食育」となるようです。
(寺西ジャジューカ)