キャッシュマンGMが適応能力の高さを称える

 ヤンキース田中将大投手(25)がオープン戦3度目の登板でも好投した。16日のブレーブス戦に先発し、4回1/3を3安打1失点6奪三振。球数が予定の75球程度に達したため、5回を投げきることは出来なかったが、レギュラークラスの野手をズラリとスタメンに並べた相手に、その投球が十分に通用することを証明した。その適応能力の高さをヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMがたたえたことを、複数の米メディアが取り上げている。

 田中は4回に四球をきっかけに1点を失ったものの、スライダーとスプリットを効果的に使い、最少失点に抑えた。ジェイソン・ヘイワード、B・J・アップトン、ジャスティン・アップトン兄弟、フレディ・フリーマンといった強打者に対して実力を発揮。球数が増えてしまったことだけは課題として残ったが、試合を作ったという意味では十分に役割を果たしたと言える。

 フリーマンは、初回に外角へ沈むスプリットで空振り三振を喫した。MLB公式HPの記事によると、3年連続20本塁打以上の強打者は「スプリットはいいボールだね。彼は直球をうまくコントロールできる。それにスプリットで空振りを奪える。あのボールをどうしても振ってしまう」と脱帽したという。

 また、地元紙スターレジャーによると、この試合当日にキャッシュマンGMが田中について言及している。田中の日頃の振る舞いに好感を抱いており、「彼はずっとこのチームにいるみたいに感じるね。彼はずっとチーム、この組織の一員でいるみたいだ。何? まだ6週間しかいないんだっけ?」と冗談交じりに話し、適応能力の高さに驚きを隠せなかったという。「彼は我々が思っていたよりもずっと簡単に(ヤンキースに)適応しているよ」と満足げだ。

 田中はここまでオープン戦3試合で9回1/3を投げ、7安打2四球10奪三振と安定感が光る。同紙によると、次回登板は22日(日本時間23日)のツインズ戦に決定したという。チームメートから絶大な信頼を勝ち取り、開幕を迎えられそうだ。