欧州遠征のメンバーに選ばれた、齋藤学 (撮影:フォート・キシモト)

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11日にセルビア、15日にベラルーシと戦う欧州遠征のメンバーが発表されたね。メンバーは以下のとおり。

GK川島永嗣、西川周作、権田修一、DF今野泰幸、伊野波雅彦、長友佑都、森重真人、内田篤人、吉田麻也、酒井宏樹、酒井高徳、MF遠藤保仁、長谷部誠、細貝萌、本田圭佑、山口螢、FW岡崎慎司、香川真司、清武弘嗣、柿谷曜一朗、齋藤学、ハーフナー・マイク、乾貴士

このメンバー構成を見て改めて感じるのは、ザッケローニ監督の中でもう来年のW杯メンバーはほぼ固まっているのだろうということだね。目を引くのは齋藤の選出くらいじゃないか。コンフェデ杯後はゼロからの競争が始まると言ったものの、結局センターラインにメスを入れることはなかった。その可能性すら見せなかった。ウルグアイ相手にも惨敗を喫したが、それでもやはり自分がこれまで作り上げたチームを信じ、このままブラジルに向かおうとしているね。
 
メンバーと戦術を固定化して戦ってきたことで、ザックジャパンは今一つの形しか持ちえていない。3─4─3は中途半端なままで、オプションというオプションがないよね。これまでと変化があったとすれば柿谷が先発として名を連ねるようになったことだが、それも枝葉の話だよ。
  
ブラジルW杯までの残り時間で、新たな可能性、新たな組み合わせ、新たなオプションを模索していかなければならないと思っているのだけど、どうもザッケローニ監督にはその気がないようだ。
 
さらに、現在のセルビアとベラルーシ相手では、強豪国を相手とした時のような課題の検証という作業は難しいだろう。そうした機会は11月のベルギー遠征まで待たなければならない。

であれば逆に、今回の遠征では思い切った選手起用も期待したいところだ。当落線上にいるとされる乾やハーフナー、あるいは日本から連れていく山口や齋藤、森重らを長い時間起用し、チームとしての幅を広げてほしい。常連メンバーによる、強くない相手との親善試合では、はっきり言って得るものがないよ。