【ドイツ】ダービー戦、香川真司を強く意識していた内田篤人
ドルトムントの1週間はとてつもなくハードなものだった。アウェーでの首位決戦でバイエルンを制し、水曜日にはグループリーグ突破がかかったチャンピオンズリーグ、ロンドンでのアーセナル戦に敗れて帰国。中2日で今度はホームでのシャルケ戦、レビア(同じ地域)ダービーとなった。どれもが重要な試合で、今季前半戦の山場とも言えた。
アーセナルに敗れ、欧州で戦う上での課題を残したとはいえ、首位バイエルンと4位シャルケからきちんと勝ち点3を奪ったことで、リーグ戦後半戦に向け優勝争いを面白くしてくれるだろう。
リーグ屈指の好カードとして注目を集めたシャルケ戦だったが、試合そのものはドルトムントの圧勝だった。2−0というスコア以上の実力差で、ドルトムントのワンサイドゲーム。シャルケは攻撃の形を作ることすら難しく、シュート数17対3がそれを証明している。ドルトムントは前半16分という比較的早い時間帯に先制すると、そのまま危なげなく守りきった。
この試合は香川真司と内田篤人が初めてドイツで対戦する可能性があり、日本人としては楽しみのひとつだった。昨季は前期は内田が、後期は香川が欠場、そして今季開幕前のスーパーカップは香川が先発、内田はベンチだった。
しかし今回も、先発を果たしたのは内田だけ。内田は「ああ、もうおれと真司はあたらない運命なんだなって思った」と、がっかりした様子だった。そして後半33分に香川が登場すると、内田は強く意識してプレイした。「真司だけマークしていた」とも話しており、ゴール前での香川へのクロスを内田がカットしてピンチを防いだシーンもあった。その内田は香川を絶賛している。
「真ん中でも、ディフェンスの間の狭いところでも、ボールをもらって前向いて、というプレイをする。だからやっかいだし、彼が持つようなところでは他の選手は触れない。絶妙なんだよ。そういうプレイは(香川に代わって先発した)バリオスにはできないから、真司が出なくてよかったよ」
しかし先発から外れた香川はいくらほめられてもうれしくはない。今季はこれまで、出場できなくても苦笑いを浮かべるぐらいだったが、この日はあからさまに憮然とした表情を見せた。
「悔しいですよ。先発で出たかったです。別に調子が悪いわけでもなんでもない。ただ、この試合では自分のようなタイプではない、力強い選手が必要だと監督が判断したのだと思う。そのメンバーで結果も出たわけだし、チームの強さは感じる」
言葉数も少なく、内田について言及するでもなく、足早にミックスゾーンを去った。その様子を見ていた内田が言う。
「元気なかったね。あいつ、そういうの(感情)が態度に出るよね。かわいいよね」
世代別代表からもう5年以上も一緒にプレイする仲間を気遣うと同時に、その存在を強く意識していることがうかがえる言葉だった。ともに苦労の多い今季、後半戦のダービーこそ先発そろい踏みとなることを期待したい。
【チャンピオンズリーグ】初ゴールも敗戦に、香川真司「しっくりこない」[11月24日] 【ドイツ】激闘を制したドルトムント、香川真司「すばらしい1週間に…」[11月21日] 【ドイツ】圧勝で2位に浮上、自信を取り戻したドルトムントと香川真司[11月07日]
アーセナルに敗れ、欧州で戦う上での課題を残したとはいえ、首位バイエルンと4位シャルケからきちんと勝ち点3を奪ったことで、リーグ戦後半戦に向け優勝争いを面白くしてくれるだろう。
この試合は香川真司と内田篤人が初めてドイツで対戦する可能性があり、日本人としては楽しみのひとつだった。昨季は前期は内田が、後期は香川が欠場、そして今季開幕前のスーパーカップは香川が先発、内田はベンチだった。
しかし今回も、先発を果たしたのは内田だけ。内田は「ああ、もうおれと真司はあたらない運命なんだなって思った」と、がっかりした様子だった。そして後半33分に香川が登場すると、内田は強く意識してプレイした。「真司だけマークしていた」とも話しており、ゴール前での香川へのクロスを内田がカットしてピンチを防いだシーンもあった。その内田は香川を絶賛している。
「真ん中でも、ディフェンスの間の狭いところでも、ボールをもらって前向いて、というプレイをする。だからやっかいだし、彼が持つようなところでは他の選手は触れない。絶妙なんだよ。そういうプレイは(香川に代わって先発した)バリオスにはできないから、真司が出なくてよかったよ」
しかし先発から外れた香川はいくらほめられてもうれしくはない。今季はこれまで、出場できなくても苦笑いを浮かべるぐらいだったが、この日はあからさまに憮然とした表情を見せた。
「悔しいですよ。先発で出たかったです。別に調子が悪いわけでもなんでもない。ただ、この試合では自分のようなタイプではない、力強い選手が必要だと監督が判断したのだと思う。そのメンバーで結果も出たわけだし、チームの強さは感じる」
言葉数も少なく、内田について言及するでもなく、足早にミックスゾーンを去った。その様子を見ていた内田が言う。
「元気なかったね。あいつ、そういうの(感情)が態度に出るよね。かわいいよね」
世代別代表からもう5年以上も一緒にプレイする仲間を気遣うと同時に、その存在を強く意識していることがうかがえる言葉だった。ともに苦労の多い今季、後半戦のダービーこそ先発そろい踏みとなることを期待したい。