1909年、日本で初めて板ガラスの生産に成功した旭硝子。現在は世界28ヵ国に展開する超グローバル企業に成長し、世界シェア上位の商品をいくつも抱える。そんな同社の強さの理由を見てみよう。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 柳澤里佳)

 窓ガラスなど身近なところから、普段は目に触れることのないエレクトロニクス製品の部材に至るまであらゆる分野で使われているガラス。さかのぼること1909年、日本で初めて板ガラスの生産に成功したのが旭硝子だ。

 2014年には欧州に向けて輸出を開始。海外生産は56年のインドを手始めに中東とアフリカを除く全地域で展開する。現在、世界28ヵ国に進出し従業員約5万人を抱える超グローバル企業に成長した。



 そんな業界のリーディングカンパニーだけあって、世界シェアの高い商材をいくつも生産している。

 やはり強いのは板ガラス。日本板硝子(英ピルキントンを含む)、仏サンゴバンと並んで世界シェアは約14%を占め、首位争いを繰り広げている。

 自動車向けはシェア30%を持つ。通信の技術が評価され、独ダイムラーから10〜15年まで、商品を供給するサプライヤーに選ばれた。世界で2社だけというから技術力の高さは折り紙付きだ。

 液晶ガラスではシェア約50%の米コーニングに続く2位。その製造方法がコーニングとも、3位の日本電気硝子とも、大きく異なるのが強み。中小型や有機ELなど、より高精細なディスプレイガラスには旭硝子の製法のほうが有利といわれる。

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