――ユーベ対インテル(イタリア・ダービーと称される人気カード。また、セリエB降格後にイブラヒモビッチ、ビエィラなどの大物選手がスキャンダル無縁のインテルに移籍)は特別な試合になる?

「過去の話はもう幕を閉じている。彼らのスクデット(セリエA優勝)にも満足しているし、人生はいつでもやり直しが利く。テンションを上げ過ぎないように努めるよ」

――ユーベの今夏移籍市場での流れはこれで良いのか?

「理論的にいえば…、これで十分という事は有り得ない。例えばカカやロナウドが加入すればベターだが、今のチームは全てのポジションに選手が揃っている。現実主義者になることが大事だよ」

――(獲得した)チアゴやアルミロンに関しては?

「ポルトガル人(チアゴ)は先発の座を掴むだろう。強烈なミドルシュートに加えて卓越したゲームビジョンを兼ね備えるアルミロンは、ベロン(元アルゼンチン代表MF)の再来のようだ」

――ネドベドが退団したら、トレゼゲ(退団説が濃厚と言われていたが、大幅に契約を延長)が嫉妬するのでは?

「それ(トレゼゲの嫉妬)以上にユーベにとっては深刻な問題だ」

――バロンドール(ファビオ・カンナバーロが受賞、ブッフォンは次点)は残念だったが?

「カンナバーロは受賞に値する選手だ。今年はカカが本命だろう。今後も自分が受賞することなどないと理解しているよ」

――カンナバーロ(スキャンダルに揺れた時期にユーベを退団し、レアル・マドリーに移籍)のユーベ復帰は歓迎されないのでは?

「それは嘘だよ。ファビオに対して問題を抱えている者などいない」

――W杯王者イタリアがユーロ08(現在“死のB組で苦戦中)に参加できない事態を考えたことは?

「誰(弱小と言われる国)でも偉業を達成したら・・・(ユーロに出場できる訳だから)」

――ドナドーニ代表監督とは上手くいっているか?

「『カリスマ性がない』とか『代表監督の器ではない』とか言われているが、自分が言えることは徐々にではあるがしっかりと代表集団をまとめつつあるということだ」

――トッティ問題(ドイツW杯終了後に代表から距離を取る。復帰が問題視されている)を迷惑に感じていないか?

「自分が思うには、トッティと協会との問題は6月中にも解消されているだろう」

――代表から1年も(私的理由で)遠ざかっている選手のことをどのように捉えている?

「応えるにも及ばない話だ。自分が過ちを犯したのであれば真剣に応じることは出来るが」

――過ち?

「犯していようが犯していまいが。いつの日か子供を持ったときにでも、何かしら説明できるかもしれないが」

――セリエA07−08シーズンの“新発見”は?

「(A昇格を果たした)ジェノアだろう。(ユーベから移籍した)パッラディーノやマルキージオ、そしてクリシトは才能豊かな若手であり、初めて(ユーベの1軍)練習に参加した時には『金の卵』だと感じたよ」

――最後に、ラチーティ事件(カターニャ対パレルモ戦の際にスタジアム周辺で起きた警官殺害事件。当時17歳の少年が容疑者として取調べ中)が起きた際には「カルチョを殺さないでくれ」と訴えていたが?

「お願いだからカルチョ界を壊さないでほしい」

翻訳:佐藤 貴洋