今期は豊作! 最終回まで見届けたい夏ドラマ5選。『VIVANT』も話題だけど、秀逸なのが“金曜ドラマ”
◆安心の松村北斗主演『告白-25年目の秘密-』
まずは『告白-25年目の秘密-』(日本テレビ系、土曜21時〜)。『夜明けのすべて』『ファーストキス 1ST KISS』『九条の大罪』など、注目作に出演し、いずれも好演してきた松村北斗が主演ということで見ない理由がない。
映画『秒速5センチメートル』で演じた遠野貴樹のウジウジした雰囲気を含みながらも、愛情という感情の扱い方が独りよがりになってしまった印象だ。だからなのか、パソコンで個人名を検索している姿がよく似合う。それでも、爽太への不快感を最小限に抑え、視聴者に「純愛なのでは?」とさえ錯覚させるのは、松村の演技力あってこそ。
また、爽太と麻里子の同僚が殺害され、その犯人が爽太であるように映している。ただ、裏でほかのだれかが暗躍している可能性も高い。“犯人探し”も楽しめる構成になっている。
◆真新しい不倫もの?『Tシャツが乾くまで』
『silent』(フジテレビ系)や『海のはじまり』(同)の脚本家としてもお馴染みの生方美久が手がける『Tシャツが乾くまで』(TBS系、金曜22時〜)も注目したい。バスの転落事故をキッカケに、瀬尾咲子(蒼井優)の夫・充(松山ケンイチ)と、園田樹生(中島歩)の妻・あずさ(夏帆)の不倫疑惑が浮上し、咲子と樹生がその真相に迫る様子を描く。
“不倫もの”と聞くと、「愛憎」「復讐」といった物々しい言葉が連想されるが、静かにその関係が明らかになっていく様子はリアリティがあり、真新しさもある。不倫という切り口をきっかけに、私たちが安心して生活を送るために、普段から目を背けているものを突きつけてくれそうな、そんな期待感と怖さがある。
また、樹生が母親・里実(長野里美)と会話するシーンもゾワゾワさせられた。“毒親”とまでは呼べないものの、確実に我が子の心をえぐる言動を見せる母親の姿に、嫌な記憶が呼び起こされた人も多いのではないか。円満家庭でも虐待家庭でもない、「不自由なく育ててくれたものの居心地が悪い」という、ある意味等身大の親子のやり取りにも注視したい。
◆鬼塚が令和とどうぶつかるか?『GTO』
次は『GTO』(カンテレ・フジテレビ系、月曜22時〜)。見る前は正直“今さら感”もあり、かつての『GTO』の記憶が悪い意味で上書きされるのも怖かった。あまり期待せずに見たが、“令和の『GTO』”として納得感のある内容だった。
私立誠進学園に赴任することになった鬼塚英吉(反町隆史)。誠進学園はタブレット端末の活用を推奨しており、生徒たちはクラスメイトや教師ではなくタブレットばかりを見ている。また、生徒が教師の授業や態度を評価する「教師フィードバック制度」を気にするあまり、“鬼塚らしい”ムーブもとれていない。
熱血教師が現代に求められていない現在、時代に取り残されている鬼塚の姿には寂しさを感じる。ただ、その熱さで、徐々に生徒と心を通わせる姿は“鬼塚”であり、いつか壁をハンマーで壊すようなことにも期待したくなる。
2話では、生徒・伊藤結(稲垣来泉)の熱望によりマスゲーム部を作る流れになったが、マスゲームが『3年B組金八先生』シリーズのソーラン節のようにクラスをひとつにする鎹(かすがい)になるのかも注目したい。

