観覧エリアは身動きが出来ないほどの人数となった「東京ストリート陸上」

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 27日、東京駅そばのオフィス街、丸ビル横の路上を閉鎖して陸上イベント『東京ストリート陸上』が開催された。丸の内仲通りの石畳の上に陸上競技場と同素材のマットを敷き詰め、全長75mの陸上トラックを即席で設置、2500人あまりの観客が選手たちのパフォーマンスを楽しんだ。イベントを企画したのは世界選手権男子400m障害銅メダリストの為末大。昨年9月、テレビのクイズ番組で獲得した賞金1000万円を人通りが多い場所で陸上競技を披露するという「為末杯の開催」を宣言していた経緯があり、その言葉どおりのイベントを実現させた。

 イベントは為末のハードル種目の他に100m競技10秒02のアジア・日本歴代2位のレコードを持つ朝原宣治、2002年アジア選手権400mリレー4位(2走)の菅野優太が50m走のエキシビジョンを行った。また、棒高跳び競技5m45cmで2006年日本ランキング2位の有木健人が信号機とほぼ同じ高さの5mと5m25cmを2回連続で成功させ、観客を沸かせた。

 陸上のストリートパフォーマンスを成功させた為末は「難しさであきらめそうになったとき、周りの人に励まされて開催にこぎつけることが出来た。1000万円でフェラーリ購入という選択肢もあったが、困難なハードルを選んでしまう…」と今回の賞金の使い道についてコメント。選手活動資金を増やすために株投資をして、有効に資金を増やしたことが話題になったりもしたが、今回は個人のためではなく陸上界宣伝のために投資。「ハードル1個250万円(ハードル4基が会場に並べられていた)」とイベント中に計算してしまったと冗談めいたが「スポーツは総合力、支えられていることを感じるのが大事だった」とイベント成功で返ってきたものを言葉で表した。

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