先生は、子どもたちに生き方をこそ伝えてほしい

脳科学者の茂木健一郎氏が、自身のYouTubeチャンネルで「先生は、子どもたちに生き方を示す存在であってほしい」と題した動画を公開。掛け算の順序による評価方法について語り、「丸×をつける発想は、人為的で不自然」と述べた。茂木氏は正解が決まっているとされる問題において、恣意的な基準で評価される仕組みに疑問を呈し、「単なる嫌がらせであり、児童虐待だ」と強く批判した。

茂木氏は、「数学では2×3も3×2も同じ6であるのに、順序で評価されるのはただの屁理屈で不条理だ」と指摘。さらに、「ボールを投げてキャッチャーに収めることやご飯の炊き方は必然性があるが、掛け算の順序は自然の運行とは関係ない」と、生活の中での真の学びとは異なることを強調した。

また、丸×をつけることで子どもたちがダメージを受ける可能性についても触れ、「教師は生徒の心の平穏に大きく影響する存在であり、慎重であるべき」と教師の在り方についても訴えた。「生徒にとって丸罰の影響は大きく、倫理的に抑制的であるべきだ」とする茂木氏の視点は、現場の教育方法に一石を投じるものとして注目されている。

動画の終盤で茂木氏は、小学校教師たちを応援しつつ、「生徒には、正しい生きる術や考え方を教えてほしい」と呼びかけた。