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 「ラグザスpresents第3回プレミア12」に出場する侍ジャパンは6日に宮崎合宿を打ち上げ、1次ラウンド開幕戦となる13日のオーストラリア戦(バンテリンドーム)に備えて名古屋に移動した。井端弘和監督(49)は個々の仕上がりに納得し、8日に合流する日本シリーズ出場組のDeNA、ソフトバンク勢に期待。特に桑原将志外野手(31)にはMVPに輝いた同シリーズのような活躍を望んだ。

 最高気温22度の強い日差しの下、井端監督はサングラス姿で合宿最終日を見守った。個々の仕上がりは想定を上回り、あす8日には日本シリーズに出場した2チームから4選手が合流。特にMVPに輝いた勢いで加わる桑原への期待は大きい。

 「日本シリーズMVPになったので“日本シリーズの後は世界シリーズ”というくらいの気持ちで来てほしい。(MVPを)獲ってもいい」

 6試合を通じて1番打者としてけん引し、打率.444。第2戦からシリーズ初の5試合連続打点を記録し、6試合での計9打点は66年長嶋茂雄(巨人)、85年ランディ・バース(阪神)のシリーズ最多記録にも並んだ。中堅守備でも、再三の好守。DeNAの26年ぶり日本シリーズ制覇に大きく貢献した。

 日本ハム・万波らの辞退を受けた追加招集。人選にはデータの裏付けがあった。レギュラーシーズンで99打数34安打、打率.343と直球に強く「外国人投手でも強いイメージがあった」という。

 日本シリーズ第2戦はキューバ代表のモイネロから4打数2安打2打点。ラッキーボーイぶりについて「いや、実力ですよ。いいチョイスだった」と活躍を見越していた。

 本拠地で2連敗した後の緊急ミーティングで「負けたら終わりという気持ちで戦っているのか!」などと鼓舞したことも伝え聞いている。テンションの高さは「初めてだと引くぐらい」という噂も耳にしたハマのガッツマンに「楽しみ。野球も引くくらいやってくれればいい」とグラウンド内外で期待感を高ぶらせた。

 牧、佐野、栗原も含めて「4人も加わればガラッと変わるんじゃないかなと思う。全員が本番モードに入れる」と28人の侍集結を心待ち。状態を見て9、10日のチェコとの強化試合で起用する見込みだ。(神田 佑)