『IT/イット』前日譚ドラマは映画の27年前が舞台、「黒酒場の放火事件」描く ─ ファーストルックが米公開
スティーヴン・キングの傑作ホラー小説を映画化した『IT/イット』シリーズの前日譚ドラマ「IT/イット:ウェルカム・トゥ・デリー(原題)」のファーストルックが米国で公開された。
米によると、本作の主な時系列は1962年、すなわち第1作『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)の27年前。1962年といえば、第2作『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』(2019)でマイク・ハンロンの父親ウィルが語った、黒酒場(ブラックスポット)への白人至上主義者による放火殺人事件と、“それ”が巨大な鳥の姿で現れたというエピソードの年だ。本作では、マイクが調査したデリーの過去に基づく物語が描かれるという。
映画2作を手がけ、本作でも製作総指揮・監督を務めるアンディ・ムスキエティと、同じく製作総指揮のバーバラ・ムスキエティは、この前日譚が「27年ごとに現れる“それ”」の恐怖を主に描くこと、しばしば過去の出来事にも言及することを明かしている。それらの中心となるのが、映画で描かれた黒酒場の事件だというのだ。
出演者には、ペニーワイズ役として復帰するビル・スカルスガルドをはじめ、『マ・レイニーのブラックボトム』(2020)のテイラー・ペイジ、『バビロン』(2022)のジョヴァン・アデポ、『12モンキーズ』(1995)のマデリーン・ストー、『ゴジラvsコング』(2021)のクリス・チョーク、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)のジェームズ・レマーら。
それぞれの役どころは不明だが、ムスキエティ夫婦によると、やはり「ハンロン家は(物語に)関わっている」という。事実、アデポ演じる男は「ハンロン」の名札がついた空軍の制服を着ており、若かりし頃のウィル・ハンロン役ではないかとみられているのだ。また、ペイジが演じるのはウィルの後妻・ジェシカ役ではないかともいわれている。
Photograph by Brooke Palmer/HBO Photograph by Brooke Palmer/HBO Photograph by Brooke Palmer/HBOストーリーの詳細は謎のベールに包まれているが、ムスキエティ夫婦は「ペニーワイズの起源を掘り下げます。ただし、原作と同じくたっぷりの謎とともに」と予告している。恐怖と謎、サプライズの詰まったシリーズになることを期待しよう。
「私たちはこの原作が本当に大好きで、まだ描くべき物語はたくさんあると感じていました。登場人物や出来事が豊かな作品なので、この世界に戻ることで、原作とファンに対して忠実になれると考えたのです。[中略]本作では、友情や喪失感、信念をひとつにする力といった、映画でもおなじみのテーマとともに、“恐怖を武器として使う”という現代的なテーマにも焦点を当てています。」
Photograph by Brooke Palmer/HBO Photograph by Brooke Palmer/HBO Photograph by Brooke Palmer/HBOショーランナーは『IT/イット』第2作のプロデューサーを務め、リッチーのマネージャー役も演じたジェイソン・フックスと、アンディ&バルバラ・ムスキエティ。アンディは全9話中4話の監督も務める。製作総指揮はアンディ&バルバラとフックスのほか、ビル・スカルスガルド、そして映画シリーズの製作を担当したダン・リン&ロイ・リーら。
ドラマ「IT/イット:ウェルカム・トゥ・デリー(原題)」は、2025年に米Maxにて配信予定。
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