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 プロ野球ドラフト会議が24日、都内のホテルで行われ、ノースカロライナA&T州立大の根岸辰昇(たつのり)内野手(24)がヤクルトに育成1位指名された。

 受験で合格した慶応中等部では軟式野球部に所属し、慶応へ進学。3年春までは控えで、選抜出場も果たせなかった。しかし、打撃フォームの改造に取り組んで少しずつ結果が出始めた。同じ左打者の巨人・丸に似た打撃フォームで3年5月にはレギュラーをつかみ、「5番・中堅」で夏の北神奈川大会に出場。.368の高打率をマークして甲子園出場に貢献した。

 甲子園では2戦連続で適時打を放つなど力を発揮。3回戦で高知商に敗れた後、本格的に留学の準備を始めた。高校球児だった父の影響で小さい頃から大リーグは身近。憧れのメジャーを目指して慶大には進学しなかったが「慶応で野球ができて良かった。僕のフォームも“自分が考えてやったことならそれでいい”と言ってもらえる環境だった。アメリカへ行くことも応援してくれています」と感謝を口にしていた。

 米オレンジコースト短大に進学。2021年に全米ディビジョン1のミドルテネシー州立大を経て、ノースカロライナA&T州立大に進んだ。

 7月には、大谷翔平らが出場した球宴の“前座”と位置づけられているオールスター戦「HBCUスイングマン・クラシック」に選ばれ、「4番・一塁」で先発出場して1安打をマークした。

 NPB入りを目指し、今夏日本に帰国。吉報を手にした。