日経平均は小反発、買い戻し優勢 方向感は乏しい

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Hiroko Hamada

[東京 24日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比49円39銭高の3万8154円25銭と、小幅に反発した。前日の米国株安の流れを引き継いで、朝方は軟調に推移したが、次第に買い戻しが優勢となった。ただ、日米の選挙や企業決算などイベントを控えて上値を追う展開にはならず、方向感は乏しかった。

日経平均は前営業日比300円安と軟調にスタートした後、392円安の3万7712円19銭で前場の安値を付けた。指数寄与度の大きい銘柄や主力株の一角が売られ、相場の重しとなった。売りが一服した後は買い戻しも入りプラス転換し、200円超高となる場面もあった。ただ、国内外で重要イベントを控えて積極的な買いは入らず、買い一巡後は小幅高でもみ合った。

丸三証券の投資情報部長・丸田知宏氏は「先週付けた高値から2000円以上下落し、ショートカバーが入ったとみられるが、イベントを通過しないと動きづらい」と指摘した。相場全体では方向感が出にくく、目先は個別物色が中心になるとみられ、「大型株でディフェンシブ、かつ高配当な銘柄などは比較的買われやすいのではないか」(丸田氏)という。

TOPIXは0.21%安の2631.50ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆8432億6700万円だった。東証33業種では、倉庫・運輸関連、電気機器、その他製品など10業種が値上がり。ゴム製品、海運、電気・ガスなど23業績は値下がりした。

個別では、セブン&アイ・ホールディングスが2%超高でしっかり。前日に業績見通しを引き上げたバンダイナムコホールディングスは2%超高。前日に決算を発表したニデックは小幅高だった。

指数寄与度の大きいファーストリテイリングは小幅安、ソフトバンクグループは1%超安で軟調だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり442銘柄(26%)に対し、値下がりが1145銘柄(69%)、変わらずが59銘柄(3%)だった。